昨年まで日曜日の早朝といえば、30分間のフリー走行が実施されて決勝レース前の最終チェックが行われていたもの。それが今年はなくなって、スタート進行の開始と同時に行われるウォームアップが8分間から20分間に延長された。早朝のフリー走行がなくなって「早起きしなくて済む」と喜んだドライバーもいるとか、いないとか……。なくなった理由としては、プロモーションの充実とのことで、ドライバートークショーが設けられたり、ドライバー紹介が今まで以上に盛大に行われたりするようになっている。

 それはさておき、走行の機会が減ったことに対する影響はないのだろうか。そのあたり、ZENT CERUMO LC500をドライブする石浦宏明選手に聞いてみた。

「日曜朝のフリー走行がなくなった影響は、僕はかなり感じましたね。なんでかというと、僕はレース、後乗りと決まっているんですが、すると予選以降、一度も走らずに決勝の後半スティントをスタートしていかなきゃいけないので。チームによっては20分間のウォームアップで、ふたり乗ったチームもありましたが、基本的にはひとりで乗るしかないので、なかなか片方のドライバーにはシビアな状況になりますから」

 しかも、以前にはこんなこともあったという。

「20分間のウォームアップが終わって、さぁグリッドに向かうぞ、ってタイミングでトラブルが発覚したことがあったんです。それでグリッド場でもずっと修復していたんですけど、それがもし朝にフリー走行があれば、事前に見つかっていたでしょうし。開幕戦のホンダ勢のこと(共通の電装パーツに不具合があり、NSX−GT勢にトラブルが相次いだ)を考えても、ああいうことがレースに起こりやすいんじゃないかと思います」

 それ以外にも、例えば土曜日の公式練習や予選で激しいクラッシュがあり、夜を徹して修復したなどというケースでは、一刻でも早く動かして普通に走れるかどうかチェックしたいもの。その機会が決勝レースの直前だけしかなかったら、不安はどうしても募るというもの。

 しかし、早朝のフリー走行がないことで、観客目線での魅力もあるのではないかと、石浦選手は分析してくれた。

「みんな決勝セットを完璧には詰められていなかったり、タイヤの読みも難しくなったりして、決勝レースの順位変動という意味では、フリー走行がなくなったこと不確定要素が増して、面白くなったんじゃないですか?」

 そう前向きにとらえてもくれた石浦選手。また、新たに設けられたドライバー紹介では、ただクルマの前に立って、ニッコリというだけでなく、いろいろな趣向を凝らしてくれるチームも現れ始めて、こちらも好評。これからもSuper GTのさまざまな変化を楽しんでいこう。