「和製オールブラックス」と呼ばれた古豪が復活の狼煙を上げた。上位進出の足がかりとなるシーズンにできるか。

昨シーズン、確実に成長を遂げたチームの一つが、過去最高の6位に入ったリコーブラックラムズだ。

一昨シーズンは13位と低迷したが、昨シーズンはチームとしての一体感が増し、サントリーや神戸製鋼に負けたものの善戦。7点差以内の勝利が4試合と粘りが出てきたことが、好結果に結びついたと言えよう。

その要因の大きな一つは、規律の意識が高まり、ディフェンスがよくなったことだろう。神鳥裕之監督は「コーチと選手のコミュニケーションを深めることができた」と昨シーズンを振り返った。

また、第1列の日本人PRやPRアレックス ウォントン、南アフリカ代表LO(ロック)フランコ モスタートなどの加入により、セットプレーはシーズンが深まるにつれて安定した。

そして、昨年度の新人賞&ベスト15のNO8(ナンバーエイト)松橋周平が10トライ、特別枠で出場試合数が増えた、日本代表CTBアマナキ・ロトアヘアが9トライ。

そして、ルーキーCTB(センター)濱野大輔が3トライを挙げるなど、個でトライが取れる選手が、アタック戦術が落とし込まれたこともあり、22m以内できっちりとトライを挙げた。これにより得点力が増したことが功を奏したと言えよう。

今シーズン、ダミアン・ヒルHC(ヘッドコーチ)は退任したものの、就任5年目となる神鳥監督の下、FW(フォワード)コーチだったマット・コベイン氏がヘッドコーチに昇格した。「

「ACTION 〜PRIDE OF RICOH〜」のスローガンのもと、リーダー陣はキャプテンLO馬渕武史、副キャプテンの3人、FL(フランカー)武者大輔、SH(スクラムハーフ)山本昌太、CTB(センター)牧田旦の計4人は留任し、昨シーズンの戦い方を踏襲していく。

さらにディフェンスを強固なものにするため、ディフェンスコーチに新たにリッキー・ダミゲンが就任し、春から鍛えてきた。

FWを見ると、まず第1列はメンバーが充実している。PR辻井健太、藤原丈宏、眞壁貴男、ウォントン、柴田和宏、大川創太郎、HOには森雄貴、マウ ジョシュア。

さらに新人PR千葉太一(早稲田大学出身)、HO大西将史(帝京大学出身)が加わり、競争はよりいっそう激しくなった。

LO陣は、南アフリカ代表モスタートは代表戦のため、チームへの合流は12月からとなりそうだ。

だが、キャプテンの馬渕、ロトアヘア ポヒヴァ大和、カウヘンガ桜エモシ、2015年のワールドカップで活躍したマイケル ブロードハーストらがおり、不安はないだろう。

バックローも競争が激しい。日本代表とサンウルブズで躍進したNO8松橋、今シーズンはBK(バックス)ではなく、バックローに専念する予定の何でもできるコリン ボーク。

FLジャッカルの名手の副将の武者、春の日本代表戦で初キャップを獲得した柳川大樹、赤堀龍秀、そしてブロードハーストは第3列もプレーできる。

そのため、どういった組み合わせで戦うかは、各選手のコンディションにもよるだろうが、神鳥監督の頭を悩ませるところだろう。