セカンド・シーズン・シンドローム。いわゆる2年目のジンクスだが、イングランドでは伝統的に昇格2年目のチームを悩ます不振とみられてきた。しかし、近年は王者が陥る症候群となっている。

プレミアリーグでは2007〜2009年のマンチェスターUの3連覇以降、リーグタイトルを防衛できたチームが1つもいない。それどころか、2013年にリーグ優勝したユナイテッドは翌シーズンに7位と低迷。チェルシーも2015年に優勝すると次のシーズンは10位。そしてレスターも連覇がかかっていて昨季は12位という散々な結果に終わった。

だからこそ、就任1年目にリーグ制覇を果たしたチェルシーのアントニオ・コンテ監督は、チーム強化の重要性を必死に訴えてきたのだ。今夏は退任の噂が出るほど、補強方針やチームの方向性についてクラブ首脳陣と念入りに話し合い、納得できたから新たな契約を結んだ。

だが、どうだろうか。シーズン開幕を直前に控え、彼らは昨シーズンよりも強化されたと言えるだろうか。確かにFWアルバロ・モラタ、MFティエムエ・バカヨコ、DFアントニオ・リュディガーと中央の縦のラインに新戦力を加えたが、精神的支柱のDFジョン・テリーが退団し、MFネマニャ・マティッチはマンチェスターUへ移籍。何より、構想外となったFWディエゴ・コスタの穴は埋められそうにない。

OBも現状を危惧しており、6日(日)に行われたコミュニティシールドでスタジオ解説を務めたフランク・ランパードは、その日のマッチデープログラムを片手に「チェルシーはアーセナルの半数じゃないか」と選手層の薄さを指摘。確かにマッチデープログラムの裏に記載された両チームの選手リストを見ると、アーセナルの41名(これはこれで問題だが)に対してチェルシーはわずかに24名だった。