ドジャースへのトレードの報がもたらした衝撃も冷めやらぬまま迎えた8月4日のメッツ戦。ダルビッシュ有の移籍後初登板は、立ち上がりから忙しかった。

初回、先頭打者の初球被安打に始まり、ピンチを招いてからの冷やりとする痛烈な外野フライあり、頭上を襲うカムバッカーにも見舞われた。

それで目が覚めたわけではないだろうが、2回には力勝負で2者連続で三振を奪う。

だが、3回には投手のジェイコブ・デグロムに緩いカーブを巧みに3塁線へ流し打たれると、次打者を見逃し三振に仕留めた間に、2盗を決められる。

続く、アズドゥルバル・カブレラは3球で追い込みながら、あらゆる球種を投じながら粘られた末に、最後は10球目の高め速球で空振り三振で切り抜けた。

4回は7球で終えたが、5回にも先頭打者に安打を打たれ、再び2盗を許す。奇数回にピンチを作るのは、ここまでのパターンとなっていたが、それでもホームを踏ませないのもまた同じ。

規則化したかのような結果は偶数回も同様で、6回もやはり3者凡退で片付けた。しかし、その流れは7回にある意味、崩れる。

カーティス・グランダーソンに投じた高めの速球、二ール・ウォーカーを腰砕けにさせた緩いカーブ、アーメッド・ロザリオが思わず手を出した外角いっぱいの鋭いスライダー。

この試合、ダルビッシュが自らの最終イニングで3者連続三振を奪ったそれぞれのボールは、名刺代わりとでも言わんばかりに雄弁だった。

前回登板では10失点を喫したこともあり、試合後には初回がいつもと違う心持ちであったことを認めたが、スリリングな展開を含みながらも、新しいチームでの初勝利。

7イニングスを投げて99球で無失点、3安打1四球10奪三振のピッチングは、ドジャースファンへ向けての挨拶代りとするには十分な内容だった。