春先まで筑波大学バスケ部に在籍した馬場雄大は、6月下旬にアルバルク東京に入団した事が発表された。既に、B.LEAGUE全体の中でも「顔」の一人として大きな存在感を見せている。自らの目標に向かって自ら高いレベルへ身を置くことを選んだ馬場選手、そして、中心選手を送り出した筑波大学にとっても、新しい挑戦がスタートした格好だ。

中心選手が抜ける事による単純な戦力低下と同様に、他のライバルチームと比較した際に、チームを構築するための準備期間とも戦う必要が出てくる。

秋のリーグ戦では、正智深谷高校時代から果敢にゴールに切れ込むプレーでウインターカップでも活躍を見せていた#14波多智也も長期離脱で欠く中、共に福岡大学附属大濠高校出身であり、最上級生コンビである#4青木保憲や、#17杉浦佑成らを中心に奮闘。負ければ6連敗となるリーグ最終戦で白鴎大学に勝利。明るい兆しと共にリーグを終えた。

怪我を抱えて離脱する選手が多くいる中、4連覇を目指す為に乗り越えるべき課題は多かったように思えるが、活躍が楽しみな選手が数多く経験を積んだことも事実。終盤戦で怪我から復帰し、大きな期待を寄せられる#65玉木祥護選手は圧倒的なジャンプ力を持ち、#88牧隼利はオールラウンドなプレーがで主軸に成長。市立船橋高校時代にリバウンダーとして活躍した記憶も新しい#7青木太一もアウトサイドプレイヤーとしてチーム内の競争を戦っているなど、タレントは非常に多い。

その中で、馬場雄大選手とポジションやプレースタイルこそ違うが、さらなる活躍が期待される選手が#11増田啓介だ。青木、杉浦、牧選手らと同じく福岡大学附属大濠高校の出身であり、下級生時より、正確なミドルシュートとファーストブレイクで走り切る走力で堅実なプレーで活躍をしてきた選手。高校1年、2年とウインターカップ決勝の舞台を経験、最上級生時代には、中部大学第一高校に延長戦で敗退する憂き目を見るが、大学進学後も着実に選手として成長を遂げている印象を受ける。

昨年の全日本大学バスケットボール選手権大会の決勝戦でも、要所で得点を稼ぎ、3連覇に貢献をした。U−18FIBAアジア選手権、U−19FIBAワールドカップを戦った選手である。タフな環境での試合を勝ち抜いた経験や、世界の厳しさを知る選手の存在は筑波大学にとっても心強い。

U−18FIBAアジア選手権、ピック&ロールを多用するチーム戦術の中で、増田選手が果たした役割は非常に大きい。スクリナーの選手がゴール方向へ向かってDiveをする中で、反対サイドよりLiftと呼ばれる動きで増田選手がボールを受ける。相手ディフェンスがインサイドのディフェンスに寄っていれば、そこでシュートを放つ。シュートを打たせまいと止めに来ればカウンタードライブでリングへアタック。また、1回目の動きでチャンスが創出できないと見るや、2回目のピック&ロールへと移行。増田選手の出場している時間帯は、特に得点効率が高かった。フィニッシャーであり、つなぎ役でもある。戦術理解度、状況判断力を駆使し、優れた活躍を見せた。正確無比なミドルシュート、力強いドライブは相手チームにとっては悩みの種であり、準決勝で29得点、決勝で35得点を挙げた。