大谷翔平が入団したエンゼルスは、今年のワールドシリーズ王者アストロズや、ア・リーグ中地区王者インディアンスのような有力な優勝候補ではないが、過小評価されている方がちょうどいいぐらいの「準・優勝候補」だと思う。

今年はア・リーグ西地区2位につけたものの80勝82敗(勝率.494)で二年連続の負け越しを記録し、地区優勝したアストロズからは21ゲームもの差を付けられた。それでも昨年の74勝88敗(.457)から6勝も上積みしたのだが、ワイルドカード争いでは1位ヤンキースに11ゲーム、2位ツインズにも5ゲーム差を付けられてたため、ポストシーズン進出をかけて戦った印象も薄い。

エンゼルスにはマイク・トラウト外野手とアルバート・プホルス一塁手/指名打者という新旧スーパースターがいるものの、チーム全体のバランスを考えれば、アストロズやインディアンスには及ばない。だから今オフ、エンゼルスは①シーズン途中にタイガースからトレードで獲得したジャスティン・アップトン外野手(2チーム合計35本塁打105打点)と契約延長。②今年ブレーブスで22セーブを記録した救援のジム・ジョンソン投手をトレードで獲得。③「投打二刀流」を目指す大谷翔平を獲得。④メジャー通算234本塁打のイアン・キンズラー二塁手をタイガースからトレードで獲得。⑤レッズからフリーエージェント(FA)となった今季24本塁打のザック・コザート内野手と3年契約で獲得。といった風に着々と補強を進めた。

Baseball Reference.comによると、2014年に5年ぶりのア・リーグ西地区優勝を果たした時、セイバーメトリクス(野球の統計分析学)で重宝されている野球選手の総合評価指標WAR(Wins Above Replacement)が2.0以上だった選手は7.9のトラウトを筆頭に11人もいた。ところが今年は7.1のアンデルトン・シモンズ内野手を筆頭に4人しかいなかった。そこにアップトン(WAR5.6)、キンズラー(同2.1)、コザート(同4.9)の3人が加わるだけで大幅な戦力アップと見ていいだろう。大谷がメジャーリーグで「投打二刀流」を貫くこと(つまり、成功するという意味)ができれば、おそらくWARは2.0から5.0程度になる見込みなので、チームにとってはかなり大きい。

もっとも、エンゼルスが大谷に期待しているのはまず何よりも「先発投手」としてだ。