鹿児島県南九州市の水田に出現した「田んぼアート」が、いま話題となっている。「田んぼアート」には、「西郷隆盛」のイラストと南九州市のキャラクター「お茶むらい」が描かれている。「南九州市 祝10周年」や「敬天愛人」「維新150年」などの文字も読める。背景の、煙を噴き出している山は桜島だろうか。

南九州市の公式ホームページには、「田んぼアートを見に来てね【10月上旬まで】」という告知もある。

南九州市の川辺町、田部田(たべた)地区にある「田んぼアート」。Jタウンネット編集部は現地に電話して、話を聞いてみた。

最初の年は、台風で稲が倒れ...


まず電話で答えてくれたのは、南九州市役所の商工観光課の担当者だ。

「青森県には、田んぼアートの先駆者として知られる田舎館(いなかだて)村があります。ここに当市の市長と農事組合法人『たべた』実行委員会の委員長が視察に行ったのがきっかけです」と担当者。「そこで見学した技術を基に、田んぼアートに取り組むことになりました。田舎館村の担当者にはずいぶんお世話になっています」。

「今年で7回目になりますが、最近はクオリティが良くなったとお褒めの言葉をいただくこともありますよ」と担当者は語る。

田んぼアートづくりの詳細については、実行委員会の委員長に尋ねてくださいということで、再び電話。

次に、電話で答えてくれたのは、農事組合法人「たべた」実行委員会委員長・大薗秀己さんだった。

「最初の年は、台風が来まして、育てた稲はみんな倒れてしまったのです。見事に失敗でした」と大薗さん。「そこで再度、青森県の田舎館村に行き、田植えや測量なども見学し、品種の選定についても助言をいただきました」。

「台風対策としては、倒れにくい丈の短い品種を選びました」と大薗さんは語る。水田の面積は約40アール。使用する稲は、白、紅、深緑、薄緑の4色。田んぼの脇には高さ9メートルのやぐらがあり、全体を見渡せるという。10月中旬の稲刈り時期まで楽しめるという。

最後に、田んぼアートの見学者へのアドバイスを聞いてみた。

田んぼには、メダカ、アメンボ、ジャンボタニシなどの生物も棲息しています。また田んぼの周辺では、サツマイモや大豆が栽培されています。田んぼアートだけでなく、こういった自然環境全体を見に来てくださいね。とくに子どもたちには、自然そのものを楽しんでもらいたいと思います。