セルフプロデュース、ソングライティングもこなすシンガーアーティストのNao Kawamuraが、自身の音楽のルーツや、最新曲『I wanna be there for you』に込めた思いを明かした。

Nao Kawamuraが登場したのは、J-WAVEで放送中の番組『SONAR MUSIC』内のコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」。オンエアは5月2日(月)、3日(火)。同コーナーでは、アーティストたちの自身の楽曲に込めた想いと、彼らのアーティスト人生に大きく影響を与えた楽曲との出会いの話を通じて、音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けする。

“それでもあなたのそばにいたい”と思える気持ちってすごく尊い

Nao Kawamuraは、ジャンルにとらわれない自身の音楽性を“エレメンタルポップ”と題し、これまでにSuchmosやSANABAGUN.の作品などに参加している。そのほかWONKのライブサポート、オランダのジャズシンガーであるウーター・ヘメルとのコラボなど、国内外のアーティストと共演。そしてシンガーソングライターの大坂朋子のソロプロジェクト・Solmanaと共演した『Be As One』は「J-WAVE SONAR TRAX」に選ばれていた。

そんなNao Kawamuraが4月27日に配信リリースした『I wanna be there for you』は、今回ソロ作品として初めて「J-WAVE SONAR TRAX」に選出された。この楽曲で、Nao Kawamuraはどんな“自分らしさ”を表現したのか?

Nao Kawamura:『I wanna be there for you』はコロナ禍で私が感じた人間関係の変化について歌っています。コロナ禍で人間関係は、広く浅かったものが、狭く深くなったと思うんですけど、その中で大事な人……例えば恋人とか家族、友人などといる時間はとても増えたと思うんです。でも近づけば近づくほど、その人の中に踏み込む強さや覚悟も必要で。そういう感情になっても、“それでもあなたのそばにいたい”と思える気持ちってすごく尊いなって思うんです。その気持ちをヒントに、『I wanna be there for you』は書きました。

今作は冨田ラボさんにアレンジ・プロデュースをしていただいたんですが、私は大学の頃から冨田さんの作る曲をカバーしていたので、ものすごく感慨深かったです。それに加え冨田さんがポップスを作る上でのバランス感覚というのを間近で見させていただいて、とても勉強になりました。

冨田さんにプロデュースしていただきながら、それにプラスしてチームで話し合ったり、私のやりたいこととして“歌と歌詞を前面に出そう”という軸を提案させてもらいました。その上でアレンジをしていただいたので、すごく私の歌や歌詞に力がこもった作品になったのかなって思います。

この楽曲の中にある“私らしさ”は、特に今回は丁寧に歌ったというのもあるんですけど、歌詞も“終わりがあるから始まりもある”、“悲しみがあるから喜びがある”という陰陽の関係をすごく大切に表現しています。そういう関係があるとわかっていれば、人は人に感謝することもできるし、そういうテイストはいつも曲の中に盛り込んでいるつもりです。

『I wanna be there for you』というタイトルの“あなたのそばにいたい”という言葉は、大事な人相手にでもなかなか簡単に口にできないと思うんです。けど、今はこういう時代で、明日何が起こるかわからない。だからこそ、大事な人に自分の気持ちを素直に伝えることってすごく大事なことなんじゃないかなって思うんです。その大事な人に、よかったらこの曲を聴かせてもいいし、この曲を聴いて、自分が大事だなと思う人に気持ちを伝えてみるのもいいと思います。曲を通じて、一歩踏み込んでみる勇気を皆さんに与えられたらいいなと思います。

切なくなるけど、尊い。そんな感覚がある曲との出会い

コロナ禍による大きな時代の変化の中、Nao Kawamuraが人間関係を通した気付きを詰め込んだ作品が『I wanna be there for you』。そんなNao Kawamuraは、一体どんな曲との出会いで、今日のスタイルにたどり着いたのか?

Nao Kawamura:私が影響を受けた曲としてセレクトしたのはケリ・ノーブルの『Talk To Me』です。この曲は私が高校生くらいのときに弾き語りでカバーしたんですけど、いわゆる洋楽を本気でカバーしようと思った1番最初の楽曲です。

このアーティスト・楽曲が私のルーツと思う理由ですけど、この『Talk To Me』は翻訳すると“私に話してよ”というタイトル。でも実は“どうってことのないこと”を歌っているというか、いい意味ですごくシンプルな歌詞なんです。

当時の私にはこのケリ・ノーブルの歌声がすごく刺さりました。胸が苦しくなる・切なくなるけど、尊いような感覚がこの曲の中にはあって。心がつかまれる声といいメロディというものが好きだということに気づかせてくれた曲だなと思います。そういうものを、私も作品を作る上で大切にしています。

Nao Kawamuraが、いつも曲に盛り込んでいると話していた、陰陽の関係。ケリ・ノーブル『Talk To Me』との出会いは、そのバランス感覚を育むきっかけになったのだろう。



アーティストの話を通じて音楽との「まだ、ここにない、出会い。」をお届けするコーナー「RECRUIT OPPORTUNITY FOR MUSIC」は、J-WAVE『SONAR MUSIC』内で月曜〜木曜の22時41分ごろからオンエア。Podcastでも配信しており、過去のオンエアがアーカイブされている。

・公式ページ

https://www.j-wave.co.jp/original/sonarmusic/opportunity/

(構成=中山洋平)