UNISON SQUARE GARDEN、XIIXの斎藤宏介(Vo/Gt)が、今年おこなったライブについて振り返った。

斎藤が登場したのは、J-WAVEで毎週月曜から木曜に放送中の番組『THE KINGS PLACE』。注目のアーティストが曜日ごとにナビゲーターを務める番組で、7月の火曜は斎藤が担当している。ここでは7月6日(火)オンエアの内容をテキストで紹介する。

7月13日(火)のオンエアは以下、radikoのタイムフリーで7月20日(火)まで聞くことができる。

【radikoで聞く】https://radiko.jp/share/?sid=FMJ&t=20210714010000

また、XIIXは7月16日(金)、横浜アリーナで開催する『THE KINGS PLACE』のライブイベント「J-WAVE THE KINGS PLACE LIVE Vol.20」に出演する。参加アーティストは、クリープハイプ、04 Limited Sazabys、KEYTALK、XIIX。同番組でナビゲーターを経験したバンドが集結する。詳細はこちら(https://www.j-wave.co.jp/topics/entry_kings20/?jw_ref=kings20_news)。

9年前のリバイバルツアーを開催した理由

斎藤は2021年3月31日まで『THE KINGS PLACE』の火曜ナビゲーターを務めており、今回はおよそ3か月ぶりの復帰。初回となる6日のオンエアでは、4月から6月の3か月間の活動について振り返ることに。

4月にはUNISON SQUARE GARDENとして「Revival Tour "Spring Spring Spring"」を実施した。9年前のツアー「Spring Spring Spring」のセットリストを完全再現したものだ。あえてこの時期にリバイバルツアーをおこなった理由は?

斎藤:コロナ禍でライブがどうしてもやりづらくなってきているし、同時にお客さん目線としても行きづらくなっているんだろうなということを考えたんです。アルバムのツアーや新曲のツアーというのはバンドの本筋だとは思うんです。アルバムを作ってそれをツアーでやって、みたいなサイクルでバンドが転がっている。だけど今こういう、ライブが100パーセント満足な状態でしにくい中で、「その本筋を進めるのはちょっとどうかな?」と思ったんです。とはいえ、ライブをやらないという選択肢、活動を止めるという選択肢はない。ライブをやりたい気持ちの、いちばん面白い落としどころとして、9年前にやったツアーを再現しました。

9年を経て、MCやライブのスタイルも変化した。

斎藤:いまでこそUNISON SQUARE GARDENは、MCはほとんどしゃべらないみたいな感じで定着しています。だけど当時はもう、それはそれはお客さんをあおってですね(笑)。「ついてこれる人はついてきてちょうだい!」とZepp Tokyoで叫んでまして。それはちょっと面白かったから、そこもリバイバルしました。やっぱり思うのは「ライブってめっちゃ楽しいな」ということですね。お客さんの顔を見ていても思うし、ステージの上だけでもすごく、充分な楽しさがありましたね。

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コロナ禍の初フェスは「絶対に安心安全にお届けする」熱意を感じた

ツアーを回る最中、斎藤は5月に開催された「VIVA LA ROCK」にUNISON SQUARE GARDEN、XIIXとして出演。コロナ禍になってから初めてのフェス参加だった。「すごく主催者の方も頑張って気を遣っていて、『絶対に安心安全にお届けするんだ』という熱意をすごく感じた」と印象を語る。

斎藤:ソーシャルディスタンスをとるため、お客さんの前後左右にスペースがありました。いままでのフェスってもみくちゃになりながら「熱気と一緒に音楽がそこに鳴ってます」みたいな雰囲気で楽しんでいたと思うんだけど、いまは前後左右空いているからステージもよく見えるし、逆にステージからも自分のことがよく見える。おのずと1対1の関係になってくるのかな、と思っていて。お客さんが周りの目を気にすることなく「自分1人の世界対、ステージの上にいる人の音楽」という風に向き合いやすくなってきているんじゃないかな?

斎藤は演奏中に「絶対盛り上げる」「手をあげさせる」「踊らせる」といったところには重きを置いていないことを明かし、自身の音楽スタイルについて語った。

斎藤:どちらかというと、音楽をよりすばらしく演奏して、歌を歌って、その人の音楽体験として一生残るくらいの経験になったらいいなという風に思っていて。そのときってたぶん、お客さんは別に手があがってなくても踊っていなくても、感動はしているはずなんです。だからそこに向かって1対1で、いつものお客さんもいれば初めてのお客さんもいて、というところにステージから演奏して歌を歌えてというのは、すごく楽しかったな。これはむしろ、いままでのフェスよりも好きかもなと、ちょっと思ったりしましたね。

今はライブに来られない人も、ふらっと戻れるように続ける

XIIXは5月に配信シングル『アカシ』をリリース。この曲はテレビアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』(テレビ東京系)のエンディング曲に使用されている。

斎藤:とにかく新曲を世に出せるというのはうれしいし、それをまたライブでやって、この曲がどんな曲でどういう風に聴かれていくのか、ちょっとずつ育っていく感じがすごく楽しいし、うれしいですね。6月からは東名阪を周るツアーを開催しました。まあ、たった3本ですけどワンマンライブがやれて『アカシ』だけでなく、一生懸命作った曲たちを演奏して、それで楽しそうに聴いてもらえるという経験ができて非常によかったです。

UNISON SQUARE GARDEN、XIIXともに、ツアーが始まる前には次のツアーを発表するなど精力的に活動をしている。斎藤は「ライブをたくさんやっている状況を手放しに喜んじゃいけない」とコメントしつつも、「ライブの喜びってライブでしか味わえないな、と痛感することがすごく多い」と話す。

斎藤:やっているほうもそうだし、それは観ているほうもきっとそうなんだろうな、そういう人なんだろうなという人がいっぱいいて。こういうご時世でもライブハウスに足を運んでみたいな人がいっぱいいて。そういう人を見るとやっぱりライブって続けていかなきゃいけないなと思うし、同時にいまはこういう状況だからライブに行かないという人も、僕の目に見えないところにたくさんいるはずで。そういう人が落ちついたころにまた、ふらっと戻れるようにライブは続けていこうかなという風に思っています。

最後に斎藤は「VIVA LA ROCK」を観にきたカメラマンの友人とのエピソードを紹介。演奏を最初から最後まで聴いていたその友人は「いまツアーをやっているバンド、ライブをやっているバンドと、久しぶりにライブをやったバンドの音が全然違った」と語っていたそうで、斎藤は理由を推察した。

斎藤:それってたぶん、演者だけじゃなくてその音を鳴らすPAとか楽器を準備するテックさんとか、照明もそうかもしれないけど、そこに対する現場の勘みたいなものがやらないと絶対錆びるし鈍るんだよね。どんなに実力がある人でもね。そこは自分に置き換えて絶対に気を付けなきゃいけないことだし、なかなかライブがしづらい世の中ではあっても、できるだけライブはやりたいという風に思ってます。これからもたくさんライブをしてたくさん曲を作って、その代わり絶対にコロナに対しては気を抜かない、という風にやっていきたいと思っております。

新時代音楽王たちの集い『THE KINGS PLACE』の放送は、毎週月曜から木曜の25時より。