タマネギの栄養!紫タマネギと、普通のタマネギの栄養の違いは?

色鮮やかな紫タマネギ(赤タマネギとも呼ばれます)と、一般的に広く出回っている普通のタマネギ(黄タマネギ)に含まれる栄養の違いなどについて解説します。

タマネギの分類

紫タマネギも黄タマネギもヒガンバナ科ネギ属の野菜

紫タマネギも黄タマネギもヒガンバナ科ネギ属に分類される野菜です。
どちらもユリ科に分類されることもありますが、APG(Angiosperm Phylogeny Group)に基づく分類体系(※)では、ヒガンバナ科に分類されます。

APG分類体系:DNAの塩基配列を用いて推定された系統関係を反映するように作られた、植物の新たな分類体系。

紫タマネギの栄養

紫タマネギにはポリフェノールの一種、アントシアニンが含まれる

●紫タマネギと黄タマネギの違いはアントシアニン

紫タマネギも黄タマネギも、ビタミンやミネラルなどの栄養成分はほぼ同じです。違いは、ポリフェノールの一種の「アントシアニン」という色素。これは紫タマネギの紫色の主成分になっているもので、黄タマネギにはない成分です。アントシアニンの主要色素であるシアニジン3ーマロニルグルコシドの含有量が多いほど、鮮やかな色になります。

●ケルセチン含有量の違い

タマネギは「ケルセチン」というポリフェノールを野菜類で最も多く含んでいます。ケルセチン量を比較すると、ピーマンは約1.24㎎、小松菜は約0.68mg含むのに対して、紫タマネギは約48.13mg、黄タマネギは約11.92mg含むという実験データもあります(6月の市販野菜で比較、いずれも生鮮野菜100g中に含まれる量)。また、ケルセチンをたくさん含む「クエルリッチ」という紫タマネギの新品種も開発されています。

タマネギの品種別ケルセチン含有量の比較のグラフ

紫タマネギのおいしい食べ方

黄タマネギに比べると果肉がやわらかく、辛みが少ないので、生で食べるのがおすすめです。

タマネギの保存方法や切り方はコチラ

最後に

紫タマネギの特徴を知って、いろいろな料理に使ってみてください。

[タマネギ]保存方法の冷凍&冷蔵&常温の使い分け、切り方など

[タマネギ]保存方法の冷凍&冷蔵&常温の使い分け、切り方など

特有の辛みやにおいのある、タマネギ。そんなタマネギに含まれる成分のうち、ポリフェノールの1つである「ケルセチン」は、抗酸化作用を持つことが知られています 。また、炒めたタマネギは、旨み成分であるグルタミン酸を含んでおり、料理をいっそうおいしくする薬味としても効果を発揮します。

最終更新:2022.04.27

文:アーク・コミュニケーションズ
イラスト: 林タロウ
監修:カゴメ
出典:
独立行政法人農畜産業振興機構 野菜ブック「たまねぎ」(紫タマネギ、タマネギの分類)


J-stage

「ワケギ初夏どり栽培用の鱗茎生産における日長延長および暗期中断が鱗茎肥大に及ぼす影響」(タマネギの分類)


「ピーマンを主とした市販野菜のフラボノイド含有量における季節変動(野菜のケルセチン量)


林野庁 九州森林管理局「希少野生生物種保護管理対策」(APG分類体系とは)


JAきたみらい「赤タマネギ」(紫タマネギの栄養とおいしい食べ方について)


アグリナレッジ 神奈川県農業総合研究所研究報告「赤タマネギにおける色素発現メカニズムに関する研究」(アントシアニンの主要色素)


農研機構「ケルセチンを高含有する赤タマネギ新品種「クエルリッチ」の育成とその特性」(タマネギのケルセチン含有量)


文部科学省「日本食品成分表2020版(八訂)」第2章