[きゅうりのプランター菜園]約40日で栽培!育て方まとめ

生長が早く、植え付けから約40日で収穫できます。採れたてきゅうりのおいしさは格別。基本のプランター栽培の方法を紹介します。

準備するもの

きゅうりの苗

深さ30cm以上の大型プランター

培養土

鉢底石

仮支柱(70cm程度)

本支柱(2m程度)

ひも(麻ひもなど)

移植ごて(小型の園芸用シャベル)

化成肥料

園芸用ハサミ

苗選び

市販の苗木には、接ぎ木苗(つぎきなえ)と実生苗(みしょうなえ)とがありますが、初心者には病気に強く、収穫量も多い接ぎ木苗が育てやすくておすすめです。本葉が3〜4枚あるものを選びましょう。

植え付け

プランターに植え付ける2時間前くらいに、苗にたっぷりと水やりをします(こうすることで、苗が簡易のビニール容器から抜けやすくなります)。
大型プランターの底に鉢底石を置いて培養土を入れます。苗を植える穴(簡易ビニール容器の中の土ごと入るサイズ)を掘ったら、水を注ぎ入れます。水が培養土に浸透したら、植え穴の中に土ごと苗を入れて、土をかぶせていきます。最後に両方の手のひらで苗の根元を軽く押さえます。植え付けは4月下旬〜5月中旬(寒冷地は5月中旬〜6月中旬)が適しています。

仮支柱立て

植え付けたら、苗から少し離れたところに仮支柱を立てます。茎にひもをかけて誘引(※)。ひもは、苗の一番目と二番目の本葉の間の茎にかけます。ひもを茎と仮支柱にかけて数回ねじって、十分な「遊び」を設けて、しっかりと結びます。最後にプランターの底から流れ出るまで、たっぷりの水を与えます。

苗を植え付けたら茎にひもかけて誘引し、遊びを設けて仮支柱に結ぶ

※誘引のやり方を画像で見る

水切れに注意

水不足は株を弱める原因となるので、真夏は特に水切れに注意しましょう。

本支柱立てと誘引

つるが伸びてきたら、プランターの縁に添って2mほどの本支柱を3本立てます。円錐状に上部を束ねてひとつに結びます。
茎を葉柄(茎と葉をつないでいる細い柄の部分)の下、2カ所で誘引します。茎にひもをかけ、数回ねじって支柱に結びます。仮支柱の際と同様に、必ず「遊び」を設けておきます。きちんと結ばないと強風時に折れたり、きつく結びすぎたりすると成長の妨げになるため注意しましょう。

摘果・整枝・摘芯

実がなりはじめたら、最初の2〜3本は15cmほどになったタイミングで摘果(若採り)します。まだ株が若いので疲れさせないためです。実にトゲがある品種の場合は、トゲが少ない首の方を持つと収穫がしやすいでしょう。

また、下から5節(5番目)までの葉の付け根から出るわき芽はすべて摘み取ります。これを「整枝」といいます。これにより、親づるが育ちやすくなるだけでなく、葉が茂りすぎないため株の内側への風通しもよくなります。

わき芽の画像はコチラ

その後、6節(下から6番目)以上のわき芽は、葉を1〜2枚程度残してその先を摘み取ります。つるが支柱の高さまで伸びたら、枝数を増やすために先端の芽を切り取ります。これを「摘芯」といい、茎と葉の生長を止めて、実の部分に栄養をまわすために行う作業です。

整枝を行うことで風通しがよくなる

追肥

肥切れを起こさないように、1カ月に2〜3回(10〜15日に1回)、化成肥料10gを表土全体にまき、軽く土寄せ(根元に土を寄せかけること)をします。

memo

きゅうりの実が曲がるのは、株が弱っている証拠。水分や養分の不足などで曲がりやすくなります。定期的に追肥を行い、乾燥が続く場合はこまめに水やりをすることで、まっすぐに育てることができます。

こまめな誘引

きゅうりはつるの伸びが早いので、こまめな誘引が必要です。つるはつかまるものがないと、重さで垂れ下がってしまいます。その場合、垂れた部分とその下の数カ所にひもをかけて結び誘引します。

収穫

植え付けから約40日で本格的な収穫が始められます。収穫の時期は、開花から1週間程度。へたの部分から、ハサミで切り取り収穫します。ほうっておくとヘチマのように大きくなり食味が悪くなるので、実の長さが18〜20cmになったらどんどん収穫しましょう。そのほうが、株が疲れず長く収穫できます。

主な病害虫と防除法

葉に黄色い病斑が現れる「べと病」、白い粉を吹いた状態になる「ウドンコ病」に注意しましょう。気になる場合は専用の薬剤を使用します。
アブラムシが発生したら、薬剤を使用してもよいですが、霧吹きを使って水で飛ばしたり、ガムテープの粘着面を利用して取ったりすることもできます。

最後に

採れたてのきゅうりをぜひ味わってください。

藤田 智

藤田 智

恵泉女学園大学副学長

1959年秋田県湯沢市生まれ。宮澤賢治に憧れ、岩手大学農学部に入学し、同大学院修了。向中野学園高校教員、恵泉女学園園芸短期大学助教授を経て、現職。専門は、園芸学、野菜園芸学。野菜栽培に関連する著書は130冊を超え、「NHK 趣味の園芸 やさいの時間」や日本テレビ「世界一受けたい授業」などのTVにも多数出演する。家庭菜園や市民農園の指導、普及活動を通じて、野菜づくりの楽しさを広げる取り組みを行っている。
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[きゅうり]栄養と、おいしく食べる切り方や保存法

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みずみずしさと歯ざわりが特徴的なきゅうり。熟すと黄色になることから、古くは「黄瓜」と記されていたと言われます。今では一人当たりの消費量がトップレベルの人気野菜です。

最終更新:2022.05.11

文:アーク・コミュニケーションズ
写真(撮影):谷山真一郎
監修:藤田智、カゴメ
参考文献:
『ベランダですぐ始められるコンテナで野菜づくり』藤田智監修(日本文芸社)
『NHK趣味の園芸 やさいの時間 藤田智の 野菜づくり大全』藤田智監修 NHK出版編(NHK出版)
『野菜とハーブのプランター菜園』藤田智監修(ブティック社)