仙台市太白区旗立の宮城大太白キャンパスで本年度、イネ科の穀物「テフ」の栽培に関する調査が進められている。栄養バランスに優れたスーパーフードとして世界的に関心が高まっているテフの研究は全国的に珍しい。主導する食産業学部の斉藤秀幸助教(野菜園芸学)は国内での生産と流通の可能性を探っている。

 斉藤助教によると、テフは原産国のエチオピアで種を粉にして主食のパンケーキに使われている。鉄分や食物繊維が豊富な上、穀物から生成されるタンパク質のグルテンを含まず、小麦アレルギーの人でも食べられる。
 山形市のサクランボ農家グループ「山形果樹園」が欧米で富裕層に人気のテフに着目。メンバーと親しい斉藤助教が今年2月、グループから「東北の地に適した栽培方法を確立してほしい」と相談を受け、研究を始めた。
 希少種を取り扱う名古屋市の種苗会社から取り寄せた種800粒を4月末、キャンパス内の実験用ハウスのプランターにまいた。海外の文献を参考に追肥や水やりをしながら観察を続けると、背丈は順調に伸びた。6月10日ごろに出穂が始まり、穂の乾燥が進んだ7月末に収穫した。
 今後は学内の他分野の研究者の協力を得ながら詳しい栄養成分などを調べ、2018年3月までに論文にまとめる。山形果樹園に報告し、学会での発表を目指す。
 斉藤助教は「気温が20度以上の環境で十分な水分を与えれば育てるのは非常に簡単だと思う。日本でほとんど知られていないだけに調べがいがある」と語る。
 来春には今回収穫した種を太白区坪沼の宮城大坪沼農場に植え、試験栽培を続ける予定。