原子力規制委員会で女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の基準地震動(最大想定の揺れ)が了承された10日、東北電力は再稼働に向け、一つのハードルを越えた。ただ、設備審査や地元同意などの手続きは残っており、再稼働の時期はなお不透明だ。
 東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型炉で、新規制基準に基づく地震・津波想定が固まったのは、東電柏崎刈羽6、7号機(新潟県)、日本原子力発電東海第2(茨城県)に次いで4基目。いずれも審査は終盤を迎えている。
 東北電は、既に1000ガルの基準地震動を前提に女川2号機の耐震化工事を進めており、大規模な追加工事が必要となる可能性は低いとみられる。
 一方、設備審査は東日本大震災の揺れで原子炉建屋の耐震壁に多数のひびが見つかったため、難航している。
 東北電は「鉄筋は健全で建屋の耐力は確保されている」と主張。規制委は「プラントが被災し、確認項目は多い」としており、審査開始から3年7カ月たっても終了時期は見通せない。
 東北電は2月、女川2号機の安全対策工事の完了時期を2018年度後半に延期。工事が完了し規制委の審査に合格しても、再稼働には地元同意という課題が待ち受ける。
 10日の審査会合後、東北電の増子次郎常務は「大きなポイントだった基準地震動が固まり、一歩前進できた。審査はまだまだあり、設備の耐震設計や工事をしっかり進める」と話した。