◎2017夏・涼(5)ガラス工芸(喜多方)

 金魚鉢のようなボウルの中に涼やかな小世界が広がる。水にぽっかり浮かんだガラス玉。表面に描いた葉っぱとテントウムシが「夏の思い出」を連想させる。
 「ビードロ浮き玉」。喜多方市の工芸品店「木之本」が夏のインテリアとして製作、販売している。
 店は漆器や風鈴が専門だが、日本人の生活様式は大きく変わった。畳の部屋が減り、風鈴のある暮らしが遠ざかった。
 風鈴作り約30年。浮き玉は7年ほど前、店代表の遠藤久美さん(59)が「日本古来の『夏の涼』を感じてほしい」と考案した。
 風鈴代わりはもう一つ。水を入れた小瓶に、もっとちっちゃなガラス玉を沈めた「ティアドロップ」。振ってみる。「シャリシャリ」。音は、かき氷をスプーンで崩したように爽やかだ。
 どちらも、外注のガラス細工に店の女性職人たちが絵付けをする。絵柄は金魚やアサガオ、花火など多彩。夏の人気商品となり、今どきの家庭で、しっかり「和」を演出している。
 「四季に敏感な日本人だからこそ、聴覚や視覚で涼しさを感じ取ってほしい」と遠藤さん。税別で浮き玉セットが1650円から、ティアドロップが1000円から。連絡先は同店0241(23)1611。