台風19号豪雨で堤防が決壊した宮城県丸森町の内川、五福谷川、新川の復旧工法を考える技術検討会の初会合が8日、県庁であった。3河川を管理する県は決壊18カ所のうち16カ所の原因について、宅地側から河川側に越水し、堤防が削り取られたとの見方を示した。
 県は現地調査を踏まえて決壊のメカニズムを解析。草木の倒伏方向やのり面の崩落具合から、宅地側に流れ込んだ水が堤防を越えて河川側に入り、崩壊を引き起こしたと判断した。決壊箇所の多くは2河川の合流点に集中していた。
 内川と五福谷川の合流点付近にある水位計のデータと降雨量、安全に流せる水量を示す「流下能力」の値を基に決壊時刻も推定。12日午後3時ごろには内川の上流域で能力を超え、堤防がない箇所から水があふれ始めたとみられる。
 同6時ごろには降雨量の増加により、合流点で堤防が決壊して氾濫が起きたと指摘。県の担当者は「堤防の能力をはるかに超える降雨量だった」と説明した。
 県は来年1月までに工法を決め、復旧に着手する。決壊箇所が多く技術的な難易度が高いため、国に工事の代行を求める。座長の田中仁東北大大学院教授は「水の流れや堤防が破壊された過程の検討を進め、本格的な復旧を図る必要がある」と話した。
 内川流域の応急対策として、東北地方整備局は8日、渓流や斜面に残る土砂が家屋に流れ込む二次被害を防止するため、県に代わってコンクリートブロックを敷設すると発表した。