大和市消防本部は、携帯電話による119番通報場所の早期特定のため、電柱に付けられた管理番号を伝えると通報者の現在地が把握できるシステムの運用を今月から始めた。火災や事故、災害発生時に迅速な活動につなげる狙い。TEPCO光ネットワークエンジニアリングが開発した電柱の位置情報を地図上に示すシステムで、119番通報の対応に導入したのは全国で初めて。 市内には約1万9千本の電柱が設置され、管理番号は地上から数メートルの位置に表示されている。通報者から管理番号を聞き取り、職員が画面に入力すると、地図上に位置がアイコンで示される仕組み。 市消防本部によると昨年の通報数は1万5410件。携帯電話からの通報は全体の約5割を占め7494件だった。早い段階での通報が寄せられる一方、通報者が現在地を把握していないケースが目立つという。 固定電話や衛星利用測位システム(GPS)が機能している携帯電話からの通報では、同本部の複数の指令装置に通報者の位置情報が示される仕組みがすでに導入されている。だが、GPSが機能していないことなどを理由に位置が特定できない通報が年間推計150〜200件あり、特定に時間がかかってきた。被害の拡大には至らなかったが、火災発生の通報から場所特定に15分を要したこともあったという。 市消防本部の萩野谷公一消防長は「建物の構造により異なるが、15分あれば2階建ての一戸建ての場合、1階は全焼してしまう」と話す。そこで数の多い電柱に着目、TEPCO光ネットワークエンジニアリングが、電柱工事業者向けに2016年8月から運用を始めたサービス「アットサーチ」を導入。場所の特定が1〜2分に短縮できるとみている。 萩野谷消防長は「市民だけではなく、市内に詳しくない人に対しても(電柱は)分かりやすい目印になる」と期待している。