【時代の正体取材班=石橋 学】公立小中高校で外国籍教員が管理職になれないなど任用が制限されている問題を考える院内集会が4日、参院議員会館で開かれた。民族差別と闘う神奈川連絡協議会などの主催。国が任用制限の根拠に上げる「当然の法理」について「公による差別にほかならず、直ちに是正されなければならない」と訴えた。 在日コリアン3世の李(リ)智子(チジャ)さん(47)は「自分も教員になりたいと外国籍の生徒に相談されるのがつらい。日本人と同じ立場の先生にはなれないという現実を、私を例にして伝えなければならないからだ」と声を震わせた。主任や教頭、校長になれない常勤講師として横浜市立戸塚高校で教壇に立つ。「夢や目標を持つ子どもを応援するのが教員の仕事なのに、その逆を強いられている」 キャリアを重ね、担任や進路指導担当も任されるようになったが、外国籍だからといって支障があったり、保護者から問題視されたりしたこともなく、「当たり前の権利が認められていないと痛感する」。 「当然の法理」とは「公権力の行使や国家意思の形成に参画する公務員には日本国籍が必要」とする政府見解だが、法律で規定されているわけではない。一橋大名誉教授の田中宏さんは「なぜ日本国籍が必要なのか説明がつかない上に法治主義にも反する。法務省の実態調査でも民間での就職・昇進差別の横行が明らかになっており、公的な差別こそ指弾され、まず先にただされなければならない」と指摘した。