72年前の広島の原爆被害を写真や資料で伝える「原爆展・特別展〜ヒロシマの原爆〜」が9月3日まで、川崎市平和館(中原区木月住吉町)で開かれている。夏休みの親子連れなどが一瞬の閃光(せんこう)とともに亡くなった多くの人びとの記録に見入っていた。入場無料。 毎年夏、日本平和博物館会議の共同企画事業として開いているもので10回目。今年は「ヒロシマの原爆」に焦点を当て、原爆の熱線で溶けたガラス瓶や瓦、溶けて固まった皿、死亡診断書(複製)など広島平和記念資料館提供や同館所蔵の資料29点を展示。原爆の投下直後の広島の状況や熱線でできた人の影、背中一面のケロイドなど、惨劇を伝える写真や説明パネルなど計約240点が並ぶ。 中でも写真家の福島菊次郎さん(1921〜2015年)が撮影した死亡児や原爆で結婚を諦めた女性などの写真139点は、当時の被害者の生活の困窮ぶりを紹介していて、説明文に引き込まれる。惨劇をアニメや、消滅した家族の写真で伝えるDVDの上映も行われている。 同館の担当課長は「熱線を浴びて72年もたつと被害品ももろくなり、広島から貸し出してもらうのも難しくなっている。資料を見て、少しでも身近に感じてもらい、改めて平和について考えてもらえれば」と来場を呼び掛けている。月曜と16日は休館。問い合わせは、同館電話044(433)0171。