神奈川県内を走行中の東海道新幹線で乗客の男女3人が殺傷された事件で、殺人容疑で送検された愛知県岡崎市、無職小島一朗容疑者(22)が「いずれ事件を起こすために長野で購入したなたと果物ナイフを使った」という趣旨の供述をしていることが12日、小田原署への取材で分かった。捜査関係者によると、新幹線で凶行に及んだ明確な理由は話していないといい、県警は無差別に乗客を襲った経緯を詳しく調べる。

 司法解剖の結果、殺害された兵庫県尼崎市、会社員の男性(38)の首の致命傷は長さ18センチに及ぶことも判明。傷は上半身を中心に約60カ所に上り、防御時にできる手の傷はほとんどなかった。県警は深手を負って無抵抗の梅田さんに対し、同容疑者がなたで執拗(しつよう)に切り付けたとみて、車内に取り付けてあった防犯カメラ映像の解析を進める。

 調べに対し、同容疑者が「事件当日まで数カ月間滞在した長野では、自転車で放浪しながら野宿していた。祖母の口座から複数回、現金を引き出した」と話していることも明らかになった。

 事件は9日夜、新横浜−小田原間を走行中の東海道新幹線「のぞみ265号」(東京発新大阪行き、16両編成)の12号車で起きた。同容疑者の近くに座っていた27歳と26歳の女性が刃物で切り付けられて軽傷を負い、梅田さんが殺害された。梅田さんは女性をかばうため、同容疑者ともみ合いになったという。