認知症を見逃す可能性も・・・

人や物の名前が出てこない、しまった場所を思い出せない・・・加齢とともに増えてくる「物忘れ」。最近、中高年の物忘れの改善をうたった市販薬が、次々と発売されていることをご存じでしょうか。使用する際は、その物忘れが加齢によるものなのか、きちんと見極めることが大切です。

◆市販の物忘れ改善薬は、「オンジ(遠志)」から抽出したエキスが配合されています。オンジとは、イトヒメハギの根を乾燥させた生薬で、かぜ薬や精神安定作用のある漢方薬にも配合されています。

◆2015年、オンジを有効成分とした医薬品に「中年期以降の物忘れの改善」という新しい効能効果が定められました。これにより、脳の記憶機能を活性化し、年齢とともに増えてくる物忘れを改善させる薬として、各医薬品メーカーが続々と商品を発売しています。

◆日ごろ、ちょっとした物忘れが気になっている人にとっては、その効能に期待を寄せたくなるでしょう。しかし、あくまでも加齢による中年期以降の物忘れを改善するための薬であって、認知症を改善したり、予防したりする薬ではありません。

◆一般的に、経験したことの一部を忘れるのが「加齢による物忘れ」、すべてを忘れるのが「認知症」と区別しています。たとえば、前日の夕食に何を食べたのかを思い出せないのが加齢による物忘れ、食べたこと自体すっぽりと忘れてしまうのが認知症といわれます。

▽▼▽素人判断が良くない理由とは など▽▼▽

(監修:寺本神経内科クリニック院長 寺本純)