今夏にアジアツアーを行なっているFCバイエルン。しかし最初の滞在地である中国にて、2試合のテストマッチで2人の主力選手が負傷する事態にみまわれており、月曜日にはウリ・ヘーネス会長がアジアツアーにおける組織や環境に苦言している。

もともとバイエルンは上海やニューヨークにオフィスを構えるなど、世界戦略に非常に積極的に取り組んでいるクラブだ。ただあくまで同会長はプレーに支障のない範囲で取り組むべきであり、バイエルンはその伝統と歴史、財政面での健全さから、そこまで他クラブの真似事をせずともうまくやれるとの考えを示した。

だがすでに国内での利益に関してはすでに飽和状態であり、世界を相手に戦っていくには、とくに海外からの収入を増やし、選手の争奪戦にもしっかりと参戦できるようにすることは、ドイツ王者にとって必須の課題だともいえる。はたしてこれからバイエルンは、どのような舵取りをみせていくのだろうか。


そこで中国でのテストマッチでの2連敗後に、注目となったチェルシーとの独英王者対決だったのだが、そのシンガポールでの戦いにて目についたポイントは以下の4点だ。

ここまでバイエルンの中で、ベストプレイヤーとして活躍をみせる最年長フランク・リベリが、この日も絶好調。トーマス・ミュラーへのアシストの場面など、個人技やドリブルで魅せる活躍を披露している。さらに2歳年下のシュタルケも、1vs1の場面を乗り切るなど好パフォーマンスをみせた。

また守備に関しては、フメルスを中心に60分間は安定。右サイドバックとして出場機会の確保に燃えるラフィーニャは、この日は得点のみならず、守備面でもいいプレーでアピール。さらにベルナト離脱でトップチームでのチャンスが巡ってきた若手フリードルもきっちりと仕事をこなした。

そして得点チャンスについては、ACミラン戦での数多くみられたが、この日も非常に多くのいい場面をつくりだしており、さらにチェルシー戦では3得点をマーク。アジアツアーで初勝利をあげている。なかでも活躍をみせたのは、2得点を決めたミュラーであり、ハメスは5度のチャンスを逃すなど、まだ正確性の改善が求められている。

さらにこの日の中盤では、ひし形の一角としてCMFでプレーしたレナト・サンチェスが、新戦力のコランタン・トリッソといいコンビをみせており、ACミランへの移籍の話もあるがバイエルンできっかけをつかめるかもしれない。またトリッソはポゼッション、パス、対人戦のいずれもいいものをみせており、中盤ではバイエルンはチェルシーを凌駕。

ACミランに大敗し「悔しかった」(ミュラー)あとの試合ということで、特にモチベーションをもって試合に望んでいたバイエルンだが、その悔しさをここシンガポールの地で表現し、フレッシュな印象を残し、精力的に取り組む姿勢が見受けられている。