©️IMAGO/Team 2

 ボルシア・ドルトムントはこの長い年末・年始を、大きな不安を抱えながら過ごすことになる。年内最終戦となったボルシア・メンヒェングラードバッハ戦でも、ドルトムントは守備陣が崩壊して4失点での敗戦劇を演じてしまったのだ。「攻める時は攻め、守る時は守ることを心がけていた」というユリアン・ブラントの言葉とは裏腹に、前半だけで3失点を喫したドルトムント。「チームとしての守備で詰めの部分の甘さがあった。対人戦では個々としてではなく、チームとして勝利していかないと。魚の群れのように機能することを学ばないといけないんだ」

 それを耳にする分にはまだまだ時間のかかるプロセスのようだが、ただそれでもこの試合では前半のうちに2点を返すなどオープンな試合展開をみせてはいた。ただ「本当に残念だ」とテルジッチ監督が振り返ったように、その勢いでおいつくどころか更に失点して、「説明が難しい。2−3という時点でまだいけるという感覚だったし、前半で追いつけたかもしれないのだが、その高い目標とは裏腹に4失点目を許してしまったんだよ」と説明。「4失点しては勝ち点0でも文句はいえない」
  
 そしてCL圏外転落という事態に「とても厳しい1週間だった。ボーフム戦後はまた巻き返していると思ったのだが」と述べ、「アウェイでのこの2試合の敗戦で目指すところから距離が空いてしまった」と認める。「不必要なロストやポゼッションミスなど個人のミスが多く見受けられた」と苦言も呈した。「この2試合は失点の仕方を含め、非常に残念な結果となってしまったよ。開幕当初は無失点の試合も少なくなかったし、あの時の方がよかったね」

 また「この敗戦は本当に痛い」というセバスチャン・ケールSDは、「あまりに多くのミスを犯し、あまりに多くの失点を許している。空いての反撃の機会を際限なく与え、自分たちの首を締めている状況だ」と述べ、後半から「さぁこれからという矢先に4失点目を許している。本来そこでひっくり返そうというアプローチの部分で不足が見られるのだ。それには説明はできない」と肩を落とす。「ボーフム戦までは好不調の波はあって良い方向には向かっていた印象だった。でもこの冬は6位という目標と程遠い場所で迎えることになる。落ち着かない日々が続くだろう。」

 ただ一方で監督交代、ハーランド移籍など激動の今季は時間がかかるとこともわかっていたんだ。慣れのための時間も必要な選手がいたし、またこれほどの過密日程も不運でもあったしね。この半年はラクにはいかないだろうと。ただそれでも順位表や事態の進展には全く満足はできない。バランスをとれない言い訳にはならない」とし、「これから課題に取り組んでいく。攻撃面ではセットプレー、守備面では当然失点の多さだ。」と強調。

 後半戦ではアウェイ戦が多く、また今冬の準備期間もW杯参加選手との折り合いもつけていかなくてはならないが、「クラブ内で徹底的に分析して、いる選手たちとの議論の時間として使う」と、「新しいオプション」と「競争の激化」を目指して「みんなで取り組んで多くの改善を図って、また仕掛けていかないと」と意気込みをみせた。