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2018年ロシア・ワールドカップでも既にベンジャマン・パヴァールは、ディフェンダーとして高い決定力を誇ることを示していた。そして今シーズンはここまでスーパーカップを含め6得点。バイエルンにおいて最も危険なディフェンダーであることは言うまでもなく、まさに今は自身のキャリア絶頂期にあるといっても過言ではないだろう。「大きな賞賛の言葉を贈りたい」と、FCアウグスブルク戦でも得点を決めたフランス人選手について語ったサリハミジッチSDは、「この4・6週間で彼がこれほどまでに好調なのは本当に嬉しいね。我々に撮って優れた選手の1人であり、日々笑顔でトレーニングに勤しみ、楽しくいい気分で取り組んでいるよ」とコメント。さらにナーゲルスマン監督も「彼はコーチ陣から非常に安心感を得られており、そこで良い扱いを受けて成長していけることを自覚している。今はより愛着のあるポジション、つまりはよりウギ側でプレーする機会が増えており、そこで彼は本当によくやっていると思うよ」と付け加えた。
ただ気分屋なところがあることでも知られ、右サイドバックでの出場機会の多さから移籍の可能性も示唆する発言も行なってきたパヴァールに対して、コーチ陣ではとりわけフランス語が堪能なディノ・トップメラー氏が重要な役割を果たしている模様。それだけでなく典型的な右サイドバックではなく、3バックの右側という起用法がパヴァールにマッチしており「ピッチ上でみせるパフォーマンスは素晴らしいものがあるね」と、GKヤン・ゾマーも眼を細める。また今回の得点シーンについて、マネによるバイシクルでの折り返しから合わせたシーンについてパヴァールは「とても好きなシュートの形だった。ああいう形でゴールを決められることはいいこと」と喜びを見せる。直後にばバイエルンのエンブレムに手を当てる姿をみせていたが、果たしてバルサとのつながりも指摘される中で今夏の去就はどうなるか?最近はまた流れが変わってきていると言われており、これまでの紆余曲折を踏まえてもいまはただ様子を見守っていくしかないだろう確かなことは先日のパリSG戦では不在の穴をうまく補えたとはいえ、それでもバイエルンにとって非常に大きな存在であることには変わりないということだ。
スケープゴートにされた、ニャブリが不快感を露わに
またこの試合は絶好調のパヴァールのみならずむしろ思うようにシーズンを過ごせていなかった選手たち、リロイ・サネやサディオ・マネ、ジョアン・カンセロ、セルゲ・ニャブリらにもスポットライトがあてられることとなった。マネについては数週間による負傷、今冬加入のカンセロについては戦術的な方向性の変化への対応が主な理由だったのだが、それ以外のドイツ代表2人はむしろチームの不振への批判の矢面に立たされることに。ただこの日は3試合途中出場から先発復帰のサネがヘディングで得点、さらにカンセロにもお膳立てしており、ニャブリも直接得点に絡むことはなかったが勝利に貢献した。試合前にはナーゲルスマン監督は、サネについて「彼の良さは傑出しており、それをピッチで発揮させるということ。欧州トッププレーヤーの1人であり我々も必要としている。だから受け入れることが必要で、ニャブリについても同様だよ」と擁護。そして試合後に、そのニャブリは改めて「不調な中で2人に非難が向けられるのは、僕はどうだろうと思う」とスカイに対して不快感を露わにした。