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 バイエルン・ミュンヘンのトーマス・トゥヘル監督は、引き続き負傷離脱選手による「非常に手薄なメンバー」のやりくりを強いられているところ。土曜日に控えるヴェルダー・ブレーメン戦を前に、長期離脱中のマヌエル・ノイアー、リュカ・エルナンデス、アルフォンソ・デイヴィース、に加えて、ヨシプ・スタニシッチも戦列から離脱したことが明らかとなった。木曜日に内転筋への筋損傷が確認されたとのことで、「非常に軽いものだ」と指揮官。離脱期間は2週間とみているが、ただそれはすなわちスタニシッチが今季すでに終了した可能性を示唆するものでもあるだろう。

 さらにエリック=マキシム・シュポ=モティングも今回のブレーメンに向けた遠征メンバーから外れることになり、「彼は膝にまだ安定感を得られていないんだ」とトゥヘル監督。ただこちらについてはまだ、今シーズン中の復帰に望みをかけているようで、「フィジオが回復に向けて取り組んでくれているよ。おそらくはあと数日といったところまできているのではないか。でもまだ確実なことはいえないんだ。思ったよりも時間がかかっている」と語った。

 バイエルンにとって同選手の離脱が意味するところは、「ゴールを背にしても安心して任せられるセンターフォワード」の不在であり、週末のヘルタ戦ではそのギャップをセルゲ・ニャブリ、そしてサディオ・マネによる2トップで対応。これにニャブリは得点という形で期待に応えてみせたが、一方でマネについては引き続きあまり好印象は残せておらず、そのため代わりにトーマス・ミュラーが投入される可能性もあるだろう。あとはキングスレイ・コマンの復調を祈りつつ、そしてトゥヘル監督就任からより頻繁に巧みなポゼッションで創造性を発揮してきた、ジョシュア・キミヒらの奮闘にも期待したい。

 ただその中盤ではレオン・ゴレツカが出場停止となり、代わりに出場するのがライアン・グラフェンベルフ。これはすでにトゥヘル監督自身が公言しているもので、先日のヘルタ戦では途中出場から好印象で「アピールをみせていた」と評価。特に昨夏にアヤックス・アムステルダムから加入するも、出場機会の少なさから母国オランダのメディアに移籍の可能性を示唆する発言もしていた20歳については、トゥヘル監督からの評価は得られているようで来季も中盤争いを継続する可能性はある。

 一方で守備陣に関しては筋損傷のために離脱中のダヨ・ウパメカノの代わりに、引き続きベンジャマン・パヴァールが中にスライドしてプレー。特に前者は今季大きなミスを犯しやすい傾向があり、逆にパヴァールはブンデス全体で4番目に高いキッカー採点平均をほこっているところ。今季のチームとしての失点数は30試合で33と多いが、マタイス・デ・リフトとのコンビには安定感、そしてオフェンス面でも得点力(デ・リフトは3得点、パヴァールは4得点)も期待できるところだ。