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 バイエルン・ミュンヘンは10年連続で制覇してきたブンデスリーガのタイトルを、これから迎える今季最終戦で失おうとしている。そしてそれは既に敗退を喫したチャンピオンズリーグ、そしてドイツ杯も含め、バイエルン・ミュンヘンが無冠に終わる11年ぶりの夏を迎えるということだ。その2012年の夏、ブンデスリーガではどのような夏を迎えていたのだろう?キッカー日本語版がスタートしたこの年を、改めてリストアップしながら振り返っていく。

 ドルトムント:開幕前に主将シャヒンがレアルに移籍するも、ギュンドアン加入。勝ち点81でブンデスリーガ制覇、さらにドイツ杯でもレヴァンドフスキのハットトリックや香川真司のダメ押し弾で勝利し、国内二冠を達成。香川はそれを置き土産にマンチェスター・ユナイテッドへと移籍。入れ替わるようにマルコ・ロイスがグラードバッハから加入。その後CL決勝まで進出。

マンチェスター・ユナイテッド:勝ち点数で並ぶもマンチェスター・シティに優勝を譲ったファーガソン卿は、香川真司とともに得点王ロビン・ファン・ペルシをアーセナルから獲得。そのアーセナルは代わりにフランス王者モンペリエから得点王オリヴィエ・ジルーをバイエルンとの争奪戦を制して獲得する。

パリ・サンジェルマン:アル=ヘライフィー会長就任1年目で2位。18年連続でリーグ・アン優勝を逃す。

ライプツィヒ:当時4部ながらドイツ杯初参戦で、いきなりヴォルフスブルクから勝利。最終的にリーグ戦では3部昇格を果たせず、ラルフ・ラングニックSDが2012年夏に就任。ちなみに前述のポカールで2−2のゴールを決めたヴォルフスブルクの選手が、現バイエルン競技部門取締役のハサン・サリハミジッチ。

バイエルン:本拠地ミュンヘンで行われたCL決勝でチェルシーに敗戦。ネルリンガーSDが退任し、マティアス・ザマーSD就任。クラブ史上最高額4000万ユーロでハビ・マルティネスをビルバオから獲得。ハインケス監督は2年目に突入(この時グアルディオラ監督がバルサ退任し1年の休養。その後バイエルンに加入する)。

スペイン:メッシ50得点などバルサが勝ち点100獲得しラ・リーガ制覇。2位レアルはトッテナムからモドリッチ獲得。ELでは準決勝に3クラブが入り、アトレティコが優勝。

 シャルケ:ドイツ杯での優勝を置き土産に開幕前に、マヌエル・ノイアーがシャルケからバイエルン・ミュンヘンへ移籍するも、最終的にブンデスリーガではバイエルンに続き3位でフィニッシュ。特にバイエルンのマリオ・ゴメスをおさえて、クラース・ヤン・フンテラールが29得点で得点王になった。

フランクフルト:2部2位でブンデス昇格を果たしたフランクフルトは、ボーフムから乾貴士、そして降格を喫したカイザースラウテルンから、ケヴィン・トラップを獲得。(2部優勝はフュルト。ちなみにカイザースラウテルンは以降ブンデス復帰を果たせないまま)

そのほかドイツ人選手の動き:ロビン・ゴセンスがドイツ7部相当VfLレーデからフィテッセに移籍。ちなみに2017年に加入することになるアタランタはこの時にセリエA昇格。アントニオ・リュディガーがVfBシュトゥットガルトのトップチームに昇格。ブレーメンのマルコ・マリンが、アザール兄弟、オスカル、ナスタシッチなどCL優勝後に積極買い物を続けるチェルシーに加入。