アイントラハト・フランクフルトに所属する2人のセルビア人選手、ミヤト・ガチノヴィッチとルカ・ヨヴィッチにとって、今晩対戦する相手サイプロスのアポロン・リマソルは、共にかつて所属したことのある”古巣”だ。しかしもう1つの共通点がある。実は2人とも、そのリマソルでのプレー経験は全くないのである。

 これはサッカー界のウィキ・リークスとも言われ、これまで数多くの暴露情報を公開してきたフットボール・リークスの情報によるもので、リマソルは当時、ヨヴィッチが在籍していたレッドスター・ベルグラードから、同選手の保有権のうち7割を140万ユーロで購入。さらに残り3割も60万ユーロで購入可能としており、最終的にベンフィカへと移籍した際に支払われた665万ユーロを、合計200万ユーロで買取る形に。つまりは445万ユーロの利益を「一度もプレーしていない選手」から計上したのだ。

 さらにガチノヴィッチについては、2016年12月に独紙シュピーゲルでも伝えており、当時在籍していたノビ・サドは同選手の保有権を25%有していたEuropean Sports Managementというカナダの会社へ、残り75%を140万ユーロで売却。これ自体はFIFAが第三者保有を禁じた2015年5月1日よりも前の契約のために問題はなく、それが8月3日にリマソルへと移籍するまではいいのだが、しかし8日後にそのリマソルからフランクフルトへとガチノヴィッチは移籍。そしてフランクフルトからスイスの口座へと支払われた移籍金は、そのままEuropean Sports Managementの口座へと転送可能となっていたのである。
 
 ちなみにそのガチノヴィッチの次回移籍の際には、フランクフルトはその移籍金額の半分をリマソルに支払うことに。シュピーゲル誌は、リマソルはそもそもこの手の話での評判は悪いクラブであり、European Sports Managementと結託して利益の計上をはかったのだろうとの見方を示し、そもそも1分もプレーしていないクラブとの話し合いという時点で、フランクフルトの首脳陣はこの「きな臭いビジネス」に気づくべきだ、とも伝えた。