空き家情報バンクを利用した空き家の賃貸や売買の成約件数が、新川地区の自治体で増えている。2016年度に県内市町村で件数が多かったのは朝日町、入善町、魚津市の順。制度の認知度が高まったことに加え、民間のボランティアが取り組みを後押ししている自治体もある。(社会部・浜松聖樹) 空き家は人口減少や高齢化などを背景に、増加する傾向にある。北日本新聞の調査では市町村が把握している空き家はことし4月で計1万6316戸。放置すると、倒壊や火災などの恐れがある一方、活用すれば定住や地域活性化に結び付く。県内では06〜15年度に全15市町村が空き家情報バンクを開設している。 朝日町は16年度に13件の契約が成立し、6件だった前年度の2倍余りに。町地域振興課は、町が委嘱した住民が情報提供などを行う「空き家コンシェルジュ」の活動や、固定資産税の納税通知書にチラシを入れてバンクを紹介したことなどが要因とみている。 本年度は担当職員に加え、新たに採用した移住定住相談員がバンクを担当。成約件数は7月末までの4カ月で13件で、過去最多だった前年度の実績と同数となっている。 町内の空き家を無償で仲介する民間の団体「空き家再生プロジェクト」(坂東秀昭代表)が町と連携し、希望者を取り次いでいることも成約件数を押し上げる。 坂東代表は「仏壇の管理や荷物の処理などの問題を一つずつ解決していけば、マッチングに結び付く。バンクの認知度が高まると、今後も増えるのではないか」と話す。 入善町は、16年度が前年度より4件多い12件で、過去最多。空き家の調査や住民との懇談会の際に制度の周知を図ったという。町住まい・まちづくり課は「空き家のラインアップが充実したことで選択肢が広がり、成約が増えた」としている。 魚津市は16年度が11件。本年度は約4カ月間ですでに前年度を上回る14件となっている。 ただ、空き家情報バンクはあくまで自治体の制度で、バンクを介さない民間での流通も多いとみられる。砺波市によると、16年度はバンクの成約は2件だったが、自治振興会の調査で把握したのは11件だった。