■1兆円産業、一翼担う

 富山市千原崎の富山第2工場で、最先端の注射剤であるリポソーム製剤の生産拠点が近く稼働する。「病に苦しむ世界中の患者さんに薬を届け、富山の医薬品『1兆円産業』の一翼を担いたい」と話す。

 富士フイルムグループは、薬物を効率よく患部に運ぶドラッグデリバリーシステム(DDS)の技術開発に力を入れている。その中でもリポソーム製剤は代表的な存在の一つ。新工場では、開発を進めている膵臓(すいぞう)や肺、卵巣がんの治療薬「FF−10832」などを生産する計画だ。

 副作用を抑える同製剤は、抗がん剤による治療の在り方を抜本的に変える可能性を持つと指摘。「社会の課題解決に大きく貢献できるだろう」と述べた。