JR西日本は16日、新型コロナウイルスの影響が読み切れず「未定」としていた2021年3月期連結決算の業績予想を発表した。最終的なもうけを示す純損益は、前期の893億円の黒字から、2400億円の赤字に転落する見通し。1987年の旧国鉄民営化でJR西が発足して以降、最大の赤字幅となる。

 新型コロナで旅客や通勤・通学利用が大幅に減少する状況が新幹線、在来線とも年末まで続くため。来年3月の時点でも、定期を除く利用が19年3月期の6〜7割程度の回復にとどまる見通しとした。

 商業施設やホテル、旅行業などの非鉄道事業も厳しい状況で、売上高は前期比39・0%減の9200億円の見込み。新型コロナによる売り上げの目減り額は、鉄道の運輸収入が4170億円、非鉄道事業が1860億円という。

 経営改善策として、駅舎の美化の先送りや臨時列車の減便、福利厚生の抑制など、安全に関わる部分以外で経費削減を全社的に進める。年間配当は、株主還元を重視して前期比82・5円減の100円とする方針。

 中期経営計画(18〜22年度)の見直しを進めており、倉坂昇治取締役専務執行役員は、駅周辺開発など大型事業について「さまざまな見極めをしている。年内には公表したい」と述べた。(三島大一郎)