今月7日に梅雨入りしたとされる近畿地方だが、神戸で8〜19日の12日間、雨が降らないなど、兵庫県内で空梅雨を思わせる天気が続く。5月からの暑さもあって、熱中症による搬送者は昨年を上回るペースで増加中。21日からは久々に雨となりそうだが、医師は「乾燥続きで、体が蒸し暑さに慣れていない。湿度が高くなれば汗が乾きにくく、体温も下がりにくいため、熱中症になる危険性は続く」と注意を呼び掛けている。(山路 進)

 日本気象協会によると、雨が降らないのは、梅雨前線の南にある太平洋高気圧の勢力が弱く、雨を降らせる前線が本州に北上しなかったため。神戸で梅雨に雨が10日以上降らなかったのは2001年以降、13年以来2度目。同協会関西支社の気象予報士樋口宜寿さん(51)は「異常な乾燥が続いている」とする。

 だが21日には梅雨前線が北上する予報。樋口さんは「からっと過ごしやすい空気から、一気に梅雨らしい蒸し暑さになる。体調管理に気を付けてほしい」と注意を促す。

 兵庫県南部では11日から、県北部は19日から乾燥注意報が発令中。5月から高気圧に覆われる日が目立ち、30度以上の真夏日は6月19日までに和田山(朝来市)で8日、豊岡で6日、柏原(丹波市)で5日を数え、降水量も平年を大きく下回っている。

 総務省消防庁の速報値によると、5月から今月18日までに、熱中症での搬送者は全国で昨年同期比184人増の5133人に上り、うち2人が亡くなった。兵庫県の搬送者も昨年同期より63人多い230人。高齢者(65歳以上)が54%を占め、成人(18〜64歳)25%、少年(7〜17歳)19%と続く。

 熱中症は体温が上昇して汗をかき、体内から水分と塩分などがなくなることで発症する。全国で熱中症予防の啓発に取り組む「教えて!『かくれ脱水』委員会」委員長の服部益治・兵庫医科大教授(64)は「屋内外問わず、気温がそれほど高くなくても多湿などから熱中症になる恐れがある。年齢とともに暑さの感覚は鈍るので、特に高齢者は注意が必要だ。室温などの温度調節と、適度な水分や塩分の補給を心掛けてほしい」と話す。