お盆シーズンを前に、線香の生産量日本一を誇る兵庫県の淡路島で、生産と出荷作業が最盛期を迎えている。

 線香の製造技術は江戸後期に大阪・堺から導入。海運業者の冬場の副業として定着した。第2次大戦後、戦火に見舞われた堺の生産は低迷、淡路で発展した。

 兵庫県線香協同組合(淡路市郡家)によると、組合に加入する島内のメーカーは14社で、年間の生産量は計約1300トン。島内で全国の7割ほどを占める。

 淡路市江井の「精華堂」(平川健三郎社長)では、ピーク時に1日約140万本を生産。一部の高級品などで手作業を守る。機械から押し出された線香を切る「盆切り」などの作業が休みなく続く。工場長の大植浩史さん(43)は「神聖な場で使われる線香を、気持ちを込めて作っている」と話す。(内田世紀)