兵庫県内で、妊娠や出産、育児に関する職場の嫌がらせ「マタニティーハラスメント(マタハラ)」の被害が増えている。2016年度に兵庫労働局に寄せられた相談は前年度比9%増の182件で、過去最多になった。意識の低い上司が依然として存在することに加え、マタハラの認識が広がったことも背景にあるとみられる。

 妊娠や出産、育児を理由とする不当な扱いは、男女雇用機会均等法と育児・介護休業法で禁止されている。さらに今年1月からは、企業に対して防止策が義務づけられた。

 兵庫労働局へのマタハラ相談の内訳は、妊娠・出産が84件、育児休業の取得などが75件、育休以外が23件だった。

 相談内容は、解雇や遠隔地への異動、降格、減給など。具体的には「妊娠を上司に報告したら、過去にパートで産休育休を取った人がいないことなどを理由に、契約更新しないと言われた」「上司から不必要に体を触られるなどのセクハラを受け、体調を崩して休職を余儀なくされた」などがあった。

 同労働局は「マタハラ防止には、上司の意識改革に加え、相談窓口の設置や代替要員の確保、業務の効率化なども必要になる。企業に防止策を呼び掛けていきたい」としている。

 また、マタハラを含む男女雇用機会均等法や育児・介護休業法などに関わる相談は、前年度比36・3%増の3785件に上った。セクハラの155件を含めると、ハラスメント関連が全体の4割を占めた。

 同労働局は12月28日まで「ハラスメント対応特別相談窓口」を開設している。TEL078・367・0820(平日のみ)

(末永陽子)