防災科学技術研究所(茨城県)と兵庫県は12日、ため池の堤体を改修する工法の耐震性を検証するため、兵庫県三木市の実大三次元震動破壊実験施設(E−ディフェンス)で実験を行った。漏水を防ぐ粘土を織布などで挟んだシートを埋め込む「遮水シート工法」の設置方法を変えた堤体2基を最大震度6相当で揺らし、耐震性を確認した。(大島光貴)

 県内には農業用ため池が約3万8千カ所あり、老朽化により決壊の危険性が高まっている場所もある。改修では堤体内部に透水性の低い粘土層を入れる「前刃金(まえはがね)工法」が一般的だが、それが難しい場合、県は2002年度から「遮水シート工法」を採り入れ、これまで18カ所で実施。16年には2種類の工法で改修した堤体を揺らす実験で同工法の有効性を確認した。

 この日の実験では、シートを直線状に配した堤体と、階段状に配して継ぎ目を作った堤体に水を入れ、加速度を変えて2回揺らした。

 表面には亀裂が入り、直線状に配した方が亀裂が大きかったというが、いずれも漏水は見られなかった。実験後、神戸大の澤田豊助教は「遮水シートは機能している。確立されていない設計手法の構築が今後、重要になる」と述べた。