瀬戸内海の春を告げるイカナゴシンコ(稚魚)漁について、兵庫県立水産技術センター(明石市)が今シーズンの漁況予報を発表した。播磨灘は「平年を下回り、昨年並み」、大阪湾は「平年を下回り、昨年並みか昨年をやや上回る」と、ともに不漁予報とした。

 同センターは昨年12月、主な産卵場である播磨灘の鹿ノ瀬海域で親魚の採集調査を実施。1回当たりの採集尾数は11・4尾で昨年の10・5尾を上回ったものの、平年の186・7尾を大きく下回った。

 1月に実施した稚魚の採集調査では、播磨灘が1地点当たり1・2尾(昨年1・1尾)、大阪湾は同6・3尾(同2・5尾)といずれも増えたが、分布量は低水準だった。瀬戸内海の水温は平年より1〜2度ほど低く推移しており、稚魚の成長速度は平年をやや下回るとしている。

 漁の解禁日は、漁業者らが実施する試験操業の結果などを基に自主的に決めており、例年2月末〜3月上旬。昨年は3月7日の解禁後、極端な不漁のため、資源保護を理由に同22日に打ち切られた。同センターは「網下ろしの時期が早すぎると不漁になる可能性が高い。解禁日決定にはこの点を十分に考慮することが必要」と呼び掛けている。(辻本一好)