西日本豪雨の影響で、兵庫県内で流通する一部の農作物が品薄となり、市場卸売価格が上昇している。一方、スーパーなどの小売店は店頭価格の変動を抑えるため、仕入れる青果物の産地を東日本に変えるなどして対応。当面は中・四国産や兵庫産の品薄が続くと見られ、関係者は「商品によっては価格のさらなる高騰も予想される」とする。


 「キュウリの仕入れ値が先週と比べて倍以上になった」。生活協同組合コープこうべ(神戸市東灘区)によると、気象庁が兵庫を含む11府県に大雨特別警報を出して以降、愛媛産のキュウリや広島産のネギ、北九州産の小松菜の仕入れができなくなったり、入荷が遅れたりしているという。

 このため、コープこうべは調達先を通常とは異なる東日本地域に切り替えた。キュウリのように市場での卸値が大幅に上昇した野菜もあるが、担当者は「一部の商品に限られるので値上げはしない予定」という。

 神戸市中央卸売市場の荷受け会社、神果神戸青果(同市兵庫区)によると、価格が高騰しているのは浸水被害を受けやすい葉物野菜や果菜類など。豪雨前の今月3日の平均卸値(1キロ当たり)は、キュウリが220円、ナスが320円だったが、豪雨後の10日はそれぞれ490円、355円に上昇した。

 兵庫産を含む水菜や小松菜も昨年同期比で1〜3割上昇。同社は「冠水で根が傷むなどしており、影響は長引きそう。東日本から集荷を増やすしかない」とあきらめ顔だ。

 こうした状況の中、やむなく値上げに踏み切った店舗も。神戸市内のあるスーパーは、キュウリやオクラ、ホウレンソウなどを先週に比べて1・5〜2倍に値上げした。「物流網の寸断で品薄がいつ解消されるか見通せない」と担当者。県内農協の直売所でも、キュウリやトマトを中心に入荷量が2〜3割減り、約2割値上がりしている例もあるという。JA兵庫六甲(同市北区)の担当者は「今後1カ月程度は出荷に影響する」と予測する。(三島大一郎、山路 進)