フランス・パリで5〜7月に開かれた日本酒の品評会「Kura Master(クラ・マスター) 2018」で、田中酒造場(兵庫県姫路市広畑区本町3)の純米大吟醸「白鷺の城 軍師官兵衛」が純米大吟醸酒・純米吟醸酒部門の上位5点の一つに選ばれた。全国513点の出品があり、上位5点内に入ったのは兵庫県内で同社のみ。田中康博社長(65)は「先入観を持たない、テイスティングのプロに評価されたのはありがたい」と喜ぶ。(井沢泰斗)

 品評会は仏市場での日本酒の価値を高めようと、同国の有名ソムリエらが企画して昨年から開催されている。審査は5月末に行われ、ソムリエやシェフ、ワイン店経営者ら約60人が品名を隠して香りや味、食事との相性などを見極めた。

 今年1月に発売した純米大吟醸「白鷺の城−」は酒米・山田錦の甘い香りを生かし、きりっとした後味が特徴。純米酒部門やにごり酒部門を加えると全650点が出品される中、各部門で上位に入った計12の酒造会社が今月3日にパリであった表彰式に招待された。

 田中社長は「フランスではグラスをしっかり振り、酒の香りを器にこもらせる。国内でもワイングラスで日本酒を飲むのが流行しつつあり、新たな楽しみ方が広がれば日本酒の普及につながる」と期待する。

 今回から全国の自治体で唯一、この品評会のスポンサーに加わった兵庫県も、表彰式後の試飲会でブースを構えて山田錦をPRした。県農産園芸課の担当者は「兵庫が酒どころであり、『酒米どころ』でもあることを、他自治体に先駆けて正確にPRしたかった」と狙いを述べた。