新型コロナウイルスの感染拡大を受け、12日から午後9時までの時短営業を要請された神戸、阪神間の飲食店。緊急事態宣言が出れば、午後8時までとさらに厳しくなる。「いつまで持ちこたえられるか」「時短に意味があるのか」。飲み屋街の店主らは先が見えない不安を口にした。(高田康夫、名倉あかり)

 JR神戸駅周辺の飲食店街。あるバーは12日、営業を早めて午後3時に店を開けた。ただ、ほとんど客が来ないまま通常営業の午後5時に。「こんな明るいうちから客が来る訳ないよな」。オーナーの男性(34)は天を仰いだ。

 昨年の収入は例年の半分以下。2次会や3次会での利用が多いため、時短営業の打撃は大きい。周囲では営業をやめる店も出てきた。緊急事態宣言が出れば要請はさらに厳しくなるが、「午後8時も午後9時も一緒」と男性。「一時的にしのぐための協力金は助かるが、先を考えると苦しい」と話す。

 阪神西宮駅南側の飲食店が並ぶ地域でも、「午後9時閉店」を知らせる張り紙を出す店が目立った。

 コロナの影響で売り上げが落ち込んでいるという飲食店のオーナーの男性(48)は「時短要請は『開けていても客は来ないよ』という脅しと一緒。飲食店同士の見張り合いにもつながる」と不満をあらわにする。「時短にどれだけ意味があるのか。うちは数人で切り盛りしているから耐えられるが、従業員が多い店は大変だと思う」と厳しい表情だった。