ストライカー・川西真斗(岡山学芸館)

ストライカー・川西真斗が値千金の先制弾!

 近年躍進著しい岡山学芸館(岡山)に関西の雄・初芝橋本(和歌山)が挑む構図となった一戦。勝負の行方を分けたのはハーフタイムの叱責だ。

 岡山学芸館がプロ注目のボランチ・池平直樹を擁することを踏まえ、初芝橋本は当然のように序盤から10番封じを敢行。中盤を省略する縦に速い攻めでピッチからゲームメーカーを消す作業を徹底した。この一手で初芝橋本が試合の流れを完全にたぐり寄せると、前半26分にFW細川琢未がゴール前の混戦から好機を獲得。右足で放ったシュートは惜しくもポストに阻まれたが、初芝橋本が思惑通りにゲームを進める展開となった。

 対する岡山学芸館が良い状態で池平にボールを入れられた回数は僅かに1回。その限られた中で存在感を示し、サイドチェンジから好機を作ったのはさすがだったが、成す術がないまま前半を終えた。

 しかし、後半に入ると様相は一変する。「喝を入れました」とは岡山学芸館・高原良明監督の言葉。ハーフタイムに檄を飛ばし、選手たちにハードワークや球際での攻防に競り負けないことを伝えたのだ。すると、セカンドボールを拾えるようになり、マイボールに出来る時間が大幅に増加。パスを繋げるようにもなり、池平に良い形で入る回数が徐々に増えていく。そして、迎えた後半8分。池平がCKから真骨頂を見せる。ゴール前に良質なボールを配給すると、ストライカー・川西真斗が頭で反応。これがネットに突き刺さり、均衡を破る値千金の先制弾をチームにもたらした。

 リードを奪った岡山学芸館。これで精神的な余裕を得ただけではなく、相手が前に掛かりになったことで中盤のスペースを生かせるようになった。攻勢を掛けられたことを逆手に取ると、ショートカウンターが発動。池平が放つ良質なパスも効果を増した。同19分にはその形から川西が追加点を奪取。試合の体制を一気に決めると、後は難なく逃げ切り、1回戦突破を決めた。「初戦を突破したことで自信を得られたと思う」と指揮官が話すように、初戦の難しさを乗り切っての勝利はチームにとって価値がある。30日の2回戦でも後半に見せた戦いぶりを継続することを誓う。

 

(文・写真 松尾祐希)