勝利を喜ぶ日藤イレブン

日大藤沢、僅か1分で逆転に成功 昌平は初戦敗退

 昨年の総体ベスト4で今年は優勝候補の一角にも挙げられる昌平。対するは14年度に初の選手権ベスト4進出を果たすもそれ以降は全国の舞台で結果を残せていない日大藤沢。昨年のプリンスリーグ関東参入戦の初戦で顔を合わせた際は昌平が勝利を収めているなかで、関東対決が早くも2回戦で実現した。

 試合の主導権を先に掴んだのは前評判通り昌平だ。大会屈指の司令塔・山下勇希がボランチから巧みにボールを裁き、前線に良質なパスを幾度も供給。最前線の佐相壱明や左の古川勇輝や右の高見勇太が並ぶ両サイドハーフ、トップ下の渋屋航平も効果的に顔を出し、質の高い攻めを披露した。そして、迎えた前半32分。渋屋と高見がパスワークで崩すと、最後は佐相がゴール前で巧みな反転から右足を振り抜く。これがネットに突き刺さり、昌平が試合の展開通りに先手を取ってみせた。

 しかし、これで終わらないのが全国総体の難しさだ。昨日の1回戦と比べ、天候も回復して気温も上昇してきたなかで、後半に入ると日大藤沢が反撃を開始する。
「引かないで、強気を貫く。ゴールとボールを奪うサッカーをしよう」
佐藤輝勝監督からハーフタイムに檄を飛ばされた選手たちは、その言葉を体現すべくキックオフ直後から敵陣へ猛進。最前線の柏木純を軸にゴールへと迫り、試合の流れを一気に引き戻す。そして、更に攻め手を増やすべく、スーパーサブ・三田野彗を同21分に投入。この策が見事にハマると、直後の同23分に三田野がファーストタッチで値千金の同点弾。さらに直後の24分には左SB中村翔輝のクロスがオウンゴールを誘発し、僅か1分で試合をひっくり返すことに成功した。

 その後は昌平の猛追にあったが、何とか凌いで無失点。終了間際には主審がアディショナルタイムを間違え、タイムアップの笛を誤って吹いてしまうハプニングにも見舞われた。それでも、最後まで集中力を切らさなかった日大藤沢が2年ぶりに2回戦を突破。「リベンジしたいと思っていた」という指揮官の言葉通り、鮮やかに昌平撃破を成し遂げた。

 

(文・写真 松尾祐希)