U-18日本代表の安藤瑞季(長崎総科大附)

U-18日本代表の安藤瑞季が長崎総科大附を勝利に導く

 J注目のストライカーでU-18日本代表の安藤瑞季が躍動する長崎総科大附(長崎)と、ボールを持てば勇猛果敢に攻め立てる尚志(福島)が顔を合わせた3回戦。昨日まで暑さを感じさせなかったが、この日の気温は30.8度。大会3日目にして初めて給水タイムが設けられ、ようやく夏の大舞台らしい気候でキックオフを迎えた。

 酷暑の中で始まった試合は序盤からがっぷり四つの展開となる。尚志は長崎総科大附のマンツーマンディフェンスを搔い潜るべく、右サイドハーフに位置する10番加野赴留が再三に渡って中央でボールを引き出す。そして、自身が空けたスペースを右SBの石川竣祐に使わせ、突破口を作ろうと試みた。対する長崎総合科学大は2トップの安藤と西原先毅にボールを集約。パワーとスピードを兼備した最前線が起点となり、縦に速い攻めを繰り出していく。しかし、互いに好機をモノに出来ず、時間だけが経過していった。

 拮抗した展開となれば、1点の重みが増すのは言うまでもない。その中でこれぞストライカーという働きを見せたのは、やはり長崎総科大附の安藤だった。前半23分にゴール前で中村聖鷹が西原に縦パスを付ける。ここから巧みに反転して安藤にラストパス。尚志の守護神・宗像利公も前に飛び出し、シュートコースを塞ぎに掛かったが、「パスを受けた時点でシュートまでのイメージが出来ていて、GKを交わせば入ると思った」と言う10番は全く動じない。難なく交わし、無人のゴールへと蹴り込んだ。

 好機を逃さなかったエースの一撃で先手を取ることに成功した長崎総科大附。その後は暑さの影響もあって運動量が落ちた。しかし、球際の強さを生かした守りで尚志の攻撃を封鎖。セカンドボールへの反応も早く、アタッキングサードに敵を侵入させない。名将・小嶺忠敏監督率いる長崎王者は安藤のゴールを最後まで守り切り、初のベスト8進出を決めた。

 

(文・写真 松尾祐希)