流通経済大柏イレブン

熊澤和希がV弾!長崎総科大附を下し流通経済大柏が4強

 フィジカルに定評がある2チームの対戦は序盤から見応えのある好ゲームとなった。

 全国大会初の4強入りを目指す長崎総科大附は、空中戦で抜群の存在感を見せる西原先毅を起点に攻撃を展開。このセカンドボールに最前線のU-18日本代表の安藤瑞希が素早く反応し、迫力のあるアタックを序盤から仕掛けていった。対する昨季の準V校・流通経済大柏も負けていない。相手がロングボール主体で攻め込んで来たが、U-17日本代表の関川郁万を軸にシャットアウト。パワーを生かした守りで相手を徹底的に潰す作業を行っていく。ピッチ上の至る所で激しいプレーが繰り広げられる両者の攻防。見応えも十分の一戦は、簡単に均衡が崩れない様相のまま前半を折り返した。

 互角の戦いで迎えた後半。先に試合を動かしたのはセットプレーを生かした長崎総科大附だ。岩本蓮太がロングスローをゴール前に放り込むと、GK薄井覇斗と関川が接触。すると、ボールはファーサイドに走り込んでいたエース・安藤の下へ。フリーになっていた点取り屋は迷うことなく左足を振り抜くとネットに突き刺さり、試合を優位に進めることに成功した。

 リードを奪った長崎総科大附。その後は嶋中春児、田中純平のCBが一層集中力を高め、強度の高い守りで相手に付け入る隙を与えない。終盤まで身体を寄せきり、このまま逃げ切りを目論んだ。しかし、そう簡単にいかないのが総体の難しさである。

 幾度も逆境を跳ね返して来た流通経済大柏は同28分。「大会中から状態が良かった」と本田裕一郎監督が期待を掛けていた加藤蓮がドリブルで仕掛けると、PKを獲得する。千載一遇の大チャンスを宮本優太がきっちりとモノにし、追い付くことに成功。これで一気に勢いを増した流通経済大柏は更なる攻勢を仕掛けるべく、最前線に熊澤和希を投入し、一気呵成の反撃を試みる。普段はボランチ出来ようされることが多い熊澤も期待に応えようと、身体を張ったプレーでゴールをこじ開けにかかった。すると、同34分。GK薄井覇斗のロングフィードを近藤潤が頭で落すと、熊澤がゴール前のやや左で受ける。「打てば入る気がした」と言う背番号14は、相手GKのポジショニングがずれているところを見逃さなかった。右足でネットを揺らすと、土壇場で流通経済大柏が試合をひっくり返すことに成功。このリードを最後まで守り抜いた流通経済大柏が4強入りを決めた。

 

(文・写真 松尾祐希)