「サムスン電子は世界最大の半導体生産施設を運営しており、米国と非常に緊密な経済関係を維持しています。」

サムスン電子のイ・ジェヨン副会長(54・写真)は今年5月20日、平沢(ピョンテク)半導体工場を訪れたユン・ソクヨル大統領とジョー・バイデン米大統領の前でこのように強調した。両国首脳が経済安保協力のための韓米半導体同盟に同意した中、サムスン電子が両国関係の「求心点」として中心的役割を果たすという意志を示した発言だ。韓国メディア「MoneyS」が報じた。(写真:サムスン電子イ・ジェヨン副会長=大統領室記者団)

韓米首脳のサムスン平沢工場訪問はいつにも増して注目を集めた。バイデン大統領が就任後、韓国を訪問したのは今回が初めてで、5月10日に公式就任したユン・ソクヨル大統領との初めての出会いでもあったためだ。一国の首長が外交目的訪問で最初の日程で企業を訪れるのは極めて異例のことだ。それだけバイデン大統領が半導体をグローバルサプライチェーン主導権確保のための核心であり重要な育成産業と見ているという表れだ。

バイデン大統領は就任初期からグローバル半導体会議を直接主宰し、サプライチェーン拠点を米国に移すための戦略に力を入れてきた。この過程で韓国の積極的な参加を要請し、特にサムスン電子を数回会議に招待し、米国内での投資を重ねて要請したりもした。

イ副会長は直ちに応えた。昨年11月、直接米国を訪問した直後、米国テキサス州テイラー市に20兆ウォン(約2兆209億円)規模のファウンドリ生産ライン新設を発表し、韓米半導体協力強化のための基盤を固めた。テイラー市に建設される新規ラインは今年上半期に着工し、2024年下半期をめどに稼動する予定で、建設・設備などの予想投資規模は170億ドル(約21兆6000億ウォン、約2兆1826億円)に達する。これはサムスン電子の米国投資の中で過去最大の規模だ。

両国首脳の平沢工場訪問の際にもイ副会長が直接2人を案内し、世界で初めて開発した3ナノメートル(nm、10億分の1m)工程の次世代半導体試作品を紹介した。バイデン大統領はイ副会長に感謝の意を表した。彼は「イ副会長がサムスン半導体生産基地に私たちを招待して下さって感謝する」とし「私の訪韓日程に非常に重要な意味で両国が多くの技術革新を共に協力していける契機になると見ている」と韓米技術同盟に対する期待感を表わした。続けて「平沢で見たようなファウンドリ施設を米国テキサス州テイラー市に構築することにしたことに感謝する」と明らかにした。

イ副会長は大規模投資で韓国国内の経済成長にも力を注ぐ。サムスンは今後5年間450兆ウォン(約45兆4711億円)を投資する計画だが、このうち80%以上を国内に投資すると明らかにした。また、雇用問題解決のために5年間で8万人を新規採用することにした。

サムスンの役割が重要になったことを受け、財界ではイ副会長の赦免の可能性に関心を集めている。現在仮釈放の状態で経営活動に制約が多いイ副会長を赦免し、両国のネットワーク強化に力を入れなければならないという意見が大勢となっているためだ。企業活動の積極的な支援を約束したユン大統領が早ければ8月、光復節特赦を通じてイ副会長を赦免するだろうという観測も出ている。

国民世論も悪くない。最近、韓国社会世論研究所(KSOI)がTBSの依頼で全国満18歳以上の成人1012人を対象に実施した世論調査(回答率7.4%、信頼水準95%標本誤差±3.1%)で、イ副会長の赦免を「賛成する」という回答(68.8%)が「反対する」という回答(23.5%)を大きく上回った。

著者:コリアエレクトロニクス編集部