サムスン電子とSKハイニックスの上半期の在庫資産が急増したことが明らかになり、下半期の半導体価格が急落するだろうという見通しが説得力を得ている。韓国メディア「BUSINESSPOST」が報じた。(写真:サムスン電子とSKハイニックスの半導体イメージ=BUSINESSPOST)
原文記事:https://www.businesspost.co.kr/BP?command=article_view&num=291103

両社のうち、SKハイニックスは下半期にも収益性中心の経営を持続するという方針を明らかにしたが、このように在庫水準が引き続き高くなれば、価格を下げてでも半導体を売らなければならない状況が来る可能性がある。

28日、金融情報会社エフアンドガイドが提供する証券会社のコンセンサス(業績予測平均)を見ると、サムスン電子とSKハイニックスの2022年第3四半期の営業利益は、それぞれ昨年同期よりそれぞれ14.35%、24.1%ずつ減少するものと予想される。

証券会社が下半期の半導体業況鈍化を反映して一斉に第3四半期業績予測値を下方修正したのだ。

ユジン投資証券のイ・スンウ研究員は今月22日「先週のDRAM現物価格は製品別に-4.3%~0.4%、DXI指数(主要半導体価格指標)も-4.1%を記録し、9週間連続下落傾向が持続している状況」とし「依然として不安定な地政学的リスクとマクロ経済、サプライチェーンの不安、一部企業の業績鈍化の兆しなど半導体業況側面で不安感が依然として残っている」と分析した。

特に、今年上半期のサムスン電子とSKハイニックスの在庫資産の急増は、下半期の業績見通しをさらに暗くする要因となっている。

サムスン電子の在庫資産は、2022年上半期基準で55兆922億ウォン(約5兆6419億円)と、2021年上半期より55.1%増加した。サムスン電子の在庫資産が50兆ウォン(約5兆1204億円)を超えたのは今回が初めて。

同期間、SKハイニックスの在庫資産も33.2%増加し、11兆8787億ウォン(約1兆2165億円)を記録した。

サムスン電子は、市場の不確実性が拡大する状況で、安定的な供給を維持するために意図的に在庫水準を拡大したと説明した。

サムスン電子は7月28日、第2四半期業績発表カンファレンスコールで「ロシア・ウクライナ戦争、中国一部地域封鎖措置などでサプライチェーンイシューが深刻化する中で、このような状況を勘案して在庫保有を拡大した」とし「DS(半導体)部門も市況と連係して適切な在庫政策を進行する」と述べた。

サムスン電子は今年上半期、内部在庫日数(在庫が売れる期間)を高め、顧客会社の値下げ要求を防御したものと把握されている。しかし、在庫日数を持続的に高めることはできないという点で、下半期に特別取引形態で半導体保有在庫を払い落とす公算が大きい。

ユジン投資証券のイ・スンウ研究員は「需要が減った状況でサムスン電子とSKハイニックスが半導体価格を減らすために出荷量を減らしているが、在庫があまりにも多い」とし「年末や来年初めの間に在庫を大幅に減らす可能性が大きいが、この時価格が大幅に下落する恐れがある」と予想した。

高くなった在庫水準を下げるために大量に半導体を出せば価格が下落するしかないということだ。

一部ではサムスン電子がシェア拡大のために先制的に値下げに乗り出すという予測も出している。

台湾ITメディアのデジタイムズは今年7月「サムスン電子がメモリ半導体市場シェア拡大のために価格を下げる方案を検討している」と報道した。

半導体の在庫量が急増し、サムスン電子が製品価格をさらに引き下げてでも在庫を減らし、市場シェアを拡大する戦略を使う可能性が高いということだ。

台湾市場調査機関のトレンドフォースも「一部DRAM供給メーカー各社は今年下半期に繁忙期であるにもかかわらず、需要が不確実な状況で在庫圧力を減らすために需要が相対的に安定的なサーバ分野を中心に値下げ意思を示し始めた」とし「メーカー各社の価格戦争が触発されればDRAM価格の下落幅は10%を越えることもありうる」と見通した。

サムスン電子とSKハイニックスはメモリ半導体出荷量をある程度調整し、需要が多少減っても収益性を大きく毀損させない方向に進むという立場を明確にしている。これに伴い、2019年のような半導体価格暴落が再発する事態は防ぐということだ。

しかし、メモリ半導体は業種の特性上、投資をすでに進めて工場を稼動した状況では、生産量を削減するのに限界があるだけに、価格下落とこれにともなう業績減少は避けられないという見方もある。

現代(ヒュンダイ)自動車証券のノ・グンチャン研究員は「DRAM産業が寡占化した状態で顧客会社の値下げ要求を一定期間防御することはできるが、需要低迷が長期化すれば交渉力に限界を迎えるほかはない」とし「需要萎縮から発生した供給過剰を出荷調整で対応するのに限界があるものと見られ、サーバ用DDR5などの需要を確認するまでは時間が必要と見られる」と分析した。

著者:コリアエレクトロニクス編集部