世界的な景気低迷の中、グローバルファウンドリ(半導体委託生産)を巡る企業の競争も一段と激しくなっている。韓国メディア「中小企業新聞」が報じた。(写真:サムスン電子)
原文記事:http://www.smedaily.co.kr/news/articleView.html?idxno=238488

サムスン電子がTSMCに一歩先に3ナノ(1nmは10億分の1m)半導体を量産し技術競争でリードすると、TSMCはサムスン電子ファウンドリの「利害関係衝突」問題を主張し場外でも神経戦を繰り広げた。

11日、外信と業界によるとTSMCのシーシーウェイ最高経営者(CEO)は先月末、台北で開かれた例年TSMC技術フォーラム演説で「2000人の研究陣を保有したTSMCは商品を設計できる能力があるが、絶対に自分の製品を作ることはない」とし「顧客はTSMCに設計を奪われる心配をする必要はない」と述べた。

続いて「TSMCの成功は顧客の成功だが、競争相手はあえてこのように言えないだろう」と付け加えた。

ウェイCEOが具体的に「競争相手」が誰なのか言及しなかったが、これはファウンドリ業界2位のサムスン電子を狙ったものと解釈される。サムスン電子はファウンドリ業界でTSMCの最大のライバルだ。

サムスン電子はまた、自主的に半導体を設計し、スマートフォンなどの完成品も生産しており、ファウンドリ顧客企業との利害関係衝突の懸念が提起されたりもする。例えば、サムスン電子はスマートフォン市場でアップルと競争しており、アップルがサムスン電子に委託生産を任せるのは難しいということだ。

これに対し最近、半導体業界ではDBハイテックの分社説と相まってサムスン電子のファウンドリ分社説が出たりもした。DBハイテックは、ファウンドリ事業部と半導体チップ設計専門(ファブレス)ブランド事業本部の分社を検討しているという。

ウェイCEOがサムスン電子を攻撃したのは、それだけファウンドリ部門の競争が激しくなったためだ。もちろん市場シェアではまだ1・2位間の格差が大きい。

市場調査会社のトレンドフォースによると、今年第1四半期のファウンドリ売上シェアは、1位のTSMCが53.6%、2位のサムスン電子は16.3%だった。しかし、サムスン電子は3ナノファウンドリ量産を通じてTSMCを技術力でリードしている。3ナノ工程は半導体製造工程の中で最も進んだ技術だ。

サムスン電子は先立って6月30日、世界で初めてGAA(Gate All Around)技術が採用された3ナノファウンドリ工程基盤の初度量産計画を公式発表した後の7月25日、製品出荷式を開催した。TSMCも今月、3ナノ量産を開始するという。

これに対し、3ナノ高地を先に占領したサムスン電子がTSMCとのシェア格差を縮めることができるか関心が集まっている。ただ、業界では依然としてTSMCが顧客確保の側面でサムスン電子をリードしていると分析している。

サムスン電子はひとまず市場シェアよりは「内容的1位」を強調している。

サムスン電子DS部門長のキョン・ギェヒョン代表取締役社長は今月7日、サムスン電子平沢(ピョンテク)キャンパスで開かれた記者懇談会で「(2024年量産予定の)3ナノ第2世代に対する顧客の関心が高い」とし「3ナノを積極的に開発し、4・5ナノ製品も性能と費用を改善して来年末になればサムスンファウンドリの姿が今とは変わっているだろう」と自信を示した。

TSMCとの競争構図については、「様々な方法で内容的1位を達成する方法を模索中」とし、「(その方法では)先端ノード工程で勝つ方法もあり、主要顧客に勝つ方法もある」と説明した。

サムスン電子は平沢キャンパスの3ラインに今年7月からNAND型フラッシュ量産施設を構築し、ウェハー投入を開始した。今後、市場の需要に合わせて3ラインに極紫外線(EUV)工程基盤のDRAMと5ナノ以下のファウンドリ工程など、様々な先端生産施設を拡大・構築していくことにした。

著者:コリアエレクトロニクス編集部