韓国のバッテリーメーカーがカナダ進出を加速している。バッテリー関連の核心原材料の中国依存度を下げようとする韓国企業が、米国インフレ削減法(IRA)発効に合わせて核心鉱物が豊富なカナダの誘致努力が合致した結果だ。さらに、カナダは電気自動車の巨大市場である米国と近い上、関税なしで通関が可能な自由貿易協定(FTA)も締結した国だ。韓国メディア「ソウル新聞」が報じた。
原文記事: https://www.seoul.co.kr/news/newsView.php?id=20220923500144

23日業界によると、LGエナジーソリューションがカナダ進出に最も積極的だ。LGエナジーソリューションは22日(現地時間)、カナダ鉱物会社のエレクトラ(2023年から3年間硫酸コバルト7000トン)、アバロン(2025年から水酸化リチウム5万5000トン)、スノーレイク(2025年から10年間水酸化リチウム10万トン)とそれぞれ業務協約を結び、硫酸コバルト・水酸化リチウムなどの供給を受けることにした。硫酸コバルトはコバルト前駆体化合物で正極材の重要原料だ。水酸化リチウムは高性能・高容量電気自動車バッテリーの核心原料だ。

LGエナジーソリューションは今年3月、カナダのオンタリオ州ウィンザーにステランティスと共にネクストスターエネルギーを設立し、工場を建設することにした。計40億ドル(約5733億円)を投資し、年間45ギガワット時(GWh)規模のバッテリーを生産する計画だ。工場は2024年第1四半期にバッテリーモジュール、2025年第1四半期にはバッテリー電極・セルを生産する計画だ。

ポスコケミカルは今年3月、ゼネラルモーターズ(GM)と北米正極材合弁会社のアルティアムカムを設立し、3億2700万ドル(約469億円)を投資して年産3万トン規模のハイニッケル正極材合弁工場をカナダのケベック州ベッカンクアに建設することにしたと明らかにした。2024年下半期に完工する工場は、今後GMの電気自動車事業の拡大に伴い、段階的に増設を推進する。

サムスンSDIも最近、カナダのオンタリオ州政府から電気自動車バッテリー工場設立のラブコールを受けた。サムスンSDIの主要関係者は、最近訪韓したオンタリオ州のビクター・フェデリ経済開発長官と会合した席で、バッテリー生産設備投資に関する議論を深く進めたという。フェデリ長官はオンタリオ州内にステランティスなど完成車企業の工場が多数あり、優秀な人材もいるという点を強調したという。

韓国内バッテリー業界は核心鉱物に対する中国依存度が80~90%に達するほど高いため、サプライチェーン不安要素の代案としてカナダに注目している。KOTRAトロント貿易館によると、電気自動車バッテリーの生産において必須のコバルト・黒鉛・リチウム及びニッケルのうちリチウムの場合、全世界の埋蔵量の2.5%をカナダが保有している。コバルトの場合、昨年にカナダ鉱山で約2億カナダドル(約2093億8400万ウォン、約211億円)分の4000トンのコバルトが船積みされた。

IRAは2023年から電気自動車中古車に1台当たり最大4000ドル(約57万3千円)、新車に最大7500ドル(約107万5千円)の税額控除の恩恵を与える。ただし、北米で最終的に組み立てる電気自動車でなければならず、米国と自由貿易協定(FTA)を締結した国のバッテリー鉱物調達比率(2023年40%、2027年80%)を合わせなければならない条件を満たさなければならない。カナダは米国・メキシコと共に2025年から発効する米国・メキシコ・カナダ貿易協定(USMCA)を締結した。

これと関連して、トロント貿易館は「米国IRA通過とカナダの役割」報告書で「カナダは豊富な資源を保有しており、政府の関連支援策と投資が活発に進行している」とし「韓国企業に機会の土地になるだろう」と見通した。

著者:コリアエレクトロニクス編集部