心から思ってくれる人の「行くな」と、心から思っている人の「会いたい」…。あなたが主人公・佐藤愛(小芝風花)ならどちらを選択するだろう。

見どころたっぷりの第7話だったが、まずは副編集長・宗介(中島健人)について言及したい。

初恋の佐藤愛ではなく、目の前にいる愛への気持ちに気づいてしまった宗介。回を重ねるごとに、成長したと思われる彼だが、なかなか思いを伝えられずにいるあたり、相変わらず不器用なハイスペ男子なことに変わりはないようだ。

「コーヒー飲まない?」「資料を持ってきて」「確認するまで待って」「座れば?いや、座って」あえて雨の日のことには触れず誘いだし、後出しで「昨日のことなんだけど」と切り出しては愛に逃げられてしまう。ここまで来ると、ちょっぴり同情してしまうよ、宗介。

ただ、そんな宗介を「かわいいね」と見ていられたのはつかの間のこと。

巡ってきた最大のチャンス、愛が自宅に届け物をした場面ではハイスペ男子をさく裂させた。

ダボっとしたパーカー姿の愛の手を取り、じっと見つめながら愛を自分の前に立たせるようエスコートするしぐさ。パーカーの袖をゆっくりとめくりあげながら、真剣に伝えようとする低いトーンの声…。宗介の色気がだだ漏れした、このシーンに「ドキッ」とした人も多いのではないだろうか。

それでいて、愛に伝える言葉が初恋のころから変わらないピュアさであるのも、宗介を推せるポイントの1つ。

セクシーでありながら、心はピュアで誠実な少年、どことなく中島健人本人とリンクする宗介だからこそ、私たちは彼に魅かれるのだろう。

一方、彼氏にするならパーフェクトすぎる男・樋口先輩(赤楚衛二)についても話したいことが山積みだ。

ボヤ騒ぎの日、ずぶ濡れになりながら愛を迎えにいったこと。それを「迎えにいったのに」と言わず、黙ってしまう樋口。相手を思いすぎて、わがままを言えない、彼もまた不器用な男だ。

しかし、「相手からの見返りを求めない、思いを寄せている愛が幸せでいてくれるなら、それでいい」そんなスタンスの樋口が、愛に3つめのお願いをするシーンで、初めてわがままを口にした。

「友達なんて無理だ。俺にもチャンスくれないか」今まで相手のことを思って、真剣に受け止められなくてもしょうがないと思っていた樋口が、初めて自分の思いを正面から伝えたのだ。

この時、「好きだ」でも、「付き合ってほしい」でもなく、愛が宗介を好きで自分の思いは届かないとうすうす理解しているからこそ「2人なら、絶対楽しい」というあたりが樋口先輩である。「愛ちゃん、本当にこんなステキな人を逃してもいいの?」と聞きたくなるほどパーフェクトだ。

でも、そんな幸せもつかの間。宗介からの電話で正体がバレたことに気づいた愛を見て、樋口は全てを察する。

そして「行くな」「行くなよ」とわがままを言うのだ。頭では理解したつもりでいた、でも愛への感情を止めるのが無理でやっと思いを伝えた樋口先輩の胸の内を思うと、こちらまでつらくなった。そして樋口が、愛の心を読んでしまったことを、わずかに目を泳がせながら表現する赤楚衛二は、やはりすごい。

もちろん、このシーンで視聴者を引き込んだのは赤楚だけではない。

愛に対する怒りと、初恋の相手にやっと会える喜びで感情がぐっちゃぐちゃになっていく宗介を、表情を崩しながら再現する中島健人。

「会いたい」と「行くなよ」、究極の決断を迫られ、「ごめんなさい」と言いながら一筋の涙をこぼす小芝風花。

それぞれの思いがリアルに描かれていたからこそ、このシーンを見た視聴者からは「涙が止まらない」「大号泣した」などの声が上がっていた。

やっと結ばれた宗介と愛。2人が結ばれることを最初から望んでいたはずなのに、樋口や梨沙(佐久間由衣)のことを思うと手放しで喜ぶことはできない。みんなが幸せである結末がくることを願って、第8話の放送を楽しみにしたい。

 

文:於ありさ

 

ドラマ『彼女はキレイだった』はカンテレ・フジテレビ系にて毎週火曜よる9時より放送中

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