Q 改めて放送お疲れ様でした!落ち着かれた中で、周りの方やご自身の改めての感想をお聞かせください!

一制作者としては今自分がやれることは全てやり切ったなと感慨深いです。もちろん反省すべき点はいくらでもありますが、後悔はないです。コロナ禍で色々大変なこともありましたが、素晴らしいキャストとスタッフに恵まれて、とても幸せな制作期間でした。
TBSから関西テレビに移籍して初めてのドラマだったので不安は大きかったのですが、社員の皆さんが色々助けてくださったり、まだ挨拶すらできていない方でも感想や激励のメールをくださったり、カンテレの皆さんのあたたかさに何度も救われました。
このドラマは本当に不思議な作品で、観る人によって(そしてきっと観るタイミングにもよって)同じシーンでも全く捉え方が違う、ということが度々起こりました。制作側が意図せぬ読解も多くありました。登場人物を深く掘り下げて物語を紡いでいけば、こちらが予想だにせぬ豊かさを持つ、ということを改めて感じさせられました。
また、放送直後にU-NEXT・FOD、放送終了後にAmazonやNETFLIXなど様々な配信メディアで視聴できるようにしていただいたので、リアルタイムでは見られなくてもそちらで見たという方が感想をくださることも多く、長く愛されるドラマになることを願っています。


Q撮影現場の様子っていかがでしたか?

最初は探り探りで、とわ子さんと元夫さんたちも「仲が良い」というより「それぞれの距離で現場にいる」といった雰囲気でした。でもそれがこのドラマらしいなという気がしていました。撮影が続いていくうちに、「それぞれの距離」がどんどん近くなっていき、いつからか自然にカメラが回っていないところでも4人はずっとおしゃべりしていて、会えない日が続くと心配するようになったり、グループLINEでお互いの状況を報告しあったりするようになっていました。撮影スタジオで売っているコーヒーをジャンケンで負けた人が奢りで買いに行くとか、みんなが好きなお菓子を誰かが買ってくるとか、待機場所でみんなで遊ぶグッズを誰かが持ってきたりだとか、和気藹々としていきました。それでも変わらなかったのは「それぞれのペース」で、松さんがふっと輪から抜けて洋裁を始めたり、ふといなくなってアイスコーヒーを買いに行くチームがいたり、なんだかそれが「自由な大人」な感じがして、いいチームだなぁとしみじみ感じていました。

Q大豆田とわ子の制作で、制作スタッフの組み合わせにチャレンジしたと伺いました。作られてみていかがでしたか?

ゼロから自分でチーム作りをするのは初めてだったので、まさに「暗中模索」ではありましたが、基本的には「自分が信頼できる人が紹介してくれた人を信じる」という方針でスタッフを集めました。仕上がりの世界観について脚本の坂元裕二さんと綿密に話し合い、目指す方向に向かって一緒に走り抜いてくれる人、企画や台本を面白がってくれる人とチームを組むべく奔走しました。制作協力で入っていただいたカズモの齋藤Pが映画界で活躍するスタッフを集めてくださり、ドラマ・映画・C Mなど色々なジャンルで仕事をするスタッフの混成チームとなりました。初めは皆手探りで苦労したことも多々ありますが、とにかく皆が台本を面白がってくれて、役者が芝居するときには本気で笑ってくれる、「ものづくり」に妥協しないチームができたと思います。
私自身はプロデューサーとして脚本の意図を現場にきちんと伝えること、そして目指す方向にきちんと旗を立てて、皆が迷わずそこに向かえること、それだけを意識して制作しました。
(以下、次週の<後編>へ続く)

※2021年11月5日ブルーレイ&DVD発売!

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