フジテレビ系にて3月6日(土)午後9時から土曜プレミアム枠にて放送されるスペシャルドラマ『死との約束』。今作品は、『オリエント急行殺人事件』(2015年)、『黒井戸殺し』(2018年)に続く、「野村萬斎主演×原作・アガサ・クリスティー×脚本・三谷幸喜」の夢のコラボレーション、待望のシリーズ第3弾だ。

『死との約束』は、ミステリー界の女王・アガサ・クリスティー(1890年〜1976年)が1938年に発表した長編小説だ。『死海殺人事件』のタイトルとして1988年に映画化もされているが、日本での映像化は初めてのこととなる。さらに、今作も舞台・映画・テレビドラマと数々の名作を世に送り出し、その作品の持つ魅力で日本中をとりこにしている三谷幸喜が脚本を担当。舞台を“巡礼の道”として世界遺産にも登録されている熊野古道に、そして時代設定を昭和30年に置き換えて執筆。三谷流の『死との約束』を作り上げた。

アガサ・クリスティー×三谷といえば、フジテレビ開局55周年特別企画として2夜連続で放送した『オリエント急行殺人事件』(2015年1月11日・12日)において初コラボレーションが実現。そして視聴者からのラブコールを受け、2018年に第2弾として『黒井戸殺し』(2018年4月14日)が放送された。

『死との約束』の主人公は、『オリエント急行殺人事件』『黒井戸殺し』に続き、狂言の第一人者・野村萬斎演じる名探偵・勝呂武尊(すぐろ・たける)。萬斎のドラマ出演は『黒井戸殺し』以来、約3年ぶりとなる。そして勝呂をとりまくキャストには、勝呂とは旧知の仲で、勝呂にとっての“運命の女”、婦人代議士・上杉穂波(うえすぎ・ほなみ)役に鈴木京香、積極的に勝呂の捜査に協力する医師・沙羅絹子(さら・きぬこ)役に比嘉愛未、本堂家の税理士・十文字幸太(じゅうもんじ・こうた)役に坪倉由幸(我が家)、穂波に随行する編集者・飛鳥ハナ(あすか・はな)役に長野里美、勝呂に捜査を依頼する警察署長・川張大作(かわばり・たいさく)役には阿南健治が決定している。

さらに、事件の被害者で、家族を思いのままに支配しようとする本堂夫人役には、松坂慶子。本堂家の長男・本堂礼一郎(ほんどう・れいいちろう)役に山本耕史、礼一郎の妻・本堂凪子(ほんどう・なぎこ)にシルビア・グラブ、次男・本堂主水(ほんどう・もんど)役に市原隼人、長女・本堂鏡子(ほんどう・きょうこ)役に堀田真由、次女・本堂絢奈(ほんどう・じゅんな)役には原菜乃華も発表されている。

このたび、事件の根幹に関わる本堂家の三人、山本、シルビア、市原に作品への思いを聞いた。三谷作品の常連で、三谷が最も信頼する役者の一人である山本が演じる礼一郎は、世間に対してどこか冷めていて、後ろ向き。長男でありながら、家族の問題からも距離を取り、なぜか夫人には一切、口答えをしない。同じく、三谷作品にはおなじみのシルビアが演じる凪子はそんな夫の態度を好ましく思わず、本堂家に対しての距離の取り方も、気をつかいながら微妙なバランスを保っている。市原が演じる主水は、幼い頃から夫人に支配され、外の世界をまったく知らずに育ってきた。そんな自分の葛藤を、旅先で声をかけられた沙羅に見透かされ、心を開き始める。市原は今作が三谷作品初出演となる。

「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだっ」。それは、休暇中にホテルのバルコニーでくつろいでいた勝呂が耳にした言葉だ。三日後、本堂家を支配していた一家の母が死体で発見される。病死か?殺人か?その家族には誰にも動機があり、そして全員に彼女を殺すチャンスがあった…。名探偵・勝呂史上、最もややこしい事件の幕が、今、開く!全員の何気ない一言、一挙手一投足に一瞬たりとも目が離せない極上の推理劇が繰り広げられる今作!三谷作品ならではの豪華出演者の個性と演技がぶつかり合う。勝呂は、この難事件をどのようにひもとくのか!?世界最高のミステリー作家と日本屈指の脚本家による、夢のコラボシリーズ第3弾にご期待を!

【山本耕史 インタビュー】

Q.今回の出演のお話が来た時の率直な感想は?

「『オリエント急行殺人事件』を見た時に、三谷さんらしいし、萬斎さんが特殊な世界観を醸し出しているなと、とても印象に残っていました。今回のお話をいただいた時はちょうどPARCO劇場で『大地』という三谷さんの舞台をやっている最中だったと思います。“ああ、あのシリーズの世界観に入れるんだ”と率直にうれしかったのと、続けてまた三谷さんの作品に出演できるっていう安心感もありました」

Q.台本を読まれての感想は?

「このドラマは、面白いボタンの掛け違いがあって、三谷さんがすごく得意とする分野の脚本。結構入り組んだ難しいミステリーを三谷さんがうまく書いている本だと思いました。謎解きのシーンは、三谷さんらしい密室劇というか。ゆるやかなところから追い込んでいって、トンネルを抜けて、抜けて、こう出る、みたいな。長尺のワンシチュエーションのシーンは、撮影は大変ですけれど、昔は結構こういう感じの緊張感あったなあと。最近はいろいろな場面で、いろいろなことが起きて、というテンポの速い作品がわりと多いと思うんですけれど、今回のように同じセットでじっくり話が展開していくという脚本は、僕は演じていてとても楽しかったです」

Q.今回の役を演じるにあたって。

「実を言うと、今回のドラマで着ている衣装は『大地』の時に使っていた舞台衣装なんです。三谷さんに“あの役のイメージで”って最初言われて、“あ、そのままでいいんだ”というところもあったので。もちろん全然違う役ではあるんですけれど、出で立ちや、醸し出すうさんくささは、ゼロからよりは、役に入りこみやすかったです」

Q.実際に演じられての感想。

「自分にも他人にも諦めていて、後ろ向きで、世間に背を向けたような影のある役なので、逆に楽しみながら演じました。この人だったらどんな行動をするだろうかとか、ちょっと普通でない、社会に適応していないところをさまざまな場面でどうやって表現しようかなと、アイディアも出しながら演じました」

Q.共演者の方の印象は?

「萬斎さんとは初めてご一緒したのですが、やっぱりこの役は萬斎さんにしかできないなと改めて感じましたし、その空気感を間近で浴びている感じでした。松坂さんは昔からドラマでお世話になっていて、息子役も今回が二度目なんです。前回も僕が母に支配されている役だったので、松坂さんに“こういう役多いんですか?”って聞いたら、“全然ない”とおっしゃって。そんな貴重なあまりない役を二回もご一緒させていただいて光栄でした。現場ではにこやかで、ふわーっとなごましてくださる雰囲気の方なので、(大先輩ですけれど)現場に安心感を与えてくださっていました」

Q.最後に視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

「ちょっとしたことでみんなの思惑が偶然重なってしまって、そしてお互いがお互いをかばったり、怪しんだり。その一人一人のボタンの掛け違いでこういうストーリーが生まれて。 “この人が犯人だ”と最初に見せてから解いていくパターンではなくて、一緒に見ながら、考えながら、最後まで楽しめるドラマだと思います。僕たちも撮影しながら、時々“ん?”と考えながら演じたくらいです。視聴者の方には、その空気感や緊張感を楽しんでいただきたいですし、ずっと見入ってしまうような作品に仕上がっていると思います」

【シルビア・グラブ インタビュー】

Q.今回の出演のお話が来た時の率直な感想は?

「びっくりしました。三谷さんからまず連絡がきて、“来月何やってる?”って(笑)。まさか、呼んでいただけるとは思っていなかったのですが、スケジュールの調整もついて出演できてよかったです」

Q.台本を読まれての感想。

「三谷さんはコメディー色が強いものをよく書かれているのですが、初めに台本を読んだ時は、実はコメディー色はあまり感じられなかったんです。ちょっと珍しいなと思ったんですけれど、演じてみるとやっぱり面白い。個々のキャラクターもきちんと立っていて、すべて分かった上で書かれている台本だと思いました」

Q.今回の役を演じるにあたって。

「今回のキャラクターがわりとおさえめな印象なので、舞台でのお芝居のような大きい表情や動きをしないように、かなり努力しました(笑)。普段の動きの大きい明るいシルビアでやってはダメなんだろうなと思って。多分今まであまり見たことのないキャラクターにしたいんだろうなということをメッセージとして受け取りました」

Q.実際に演じられての感想。

「すごく楽しんで演じさせていただきましたが、どう映っているのか?放送がすごく楽しみです。ドラマはシーンの順番に撮らないこともあるので、特に“凪子”というキャラクターについてはどう仕上がっているのだろうか、まったく想像がつかないです。萬斎さんとは初めての共演でしたが、お声に特徴があるので、その声の響きを間近で聞けたことはすごく勉強になりました。そしてあのすごいセリフ量のシーンに、その場にいられることもすごく幸せでした。本堂家は、山本さんがムードメーカーになっていたので、和気あいあいと現場の空気が明るくなっていました。松坂さんもおだやかで。あまり映像の現場を経験していないので、初めは少し不安を感じましたが、最初から皆さんが話しかけてくださったので、ちょっとホッとしました。舞台の稽古くらい濃厚な時間を過ごすことができました」

Q.視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

「脚本も素晴らしいし、演者も素晴らしいし、監督の演出も素晴らしいので、演じていてすごく楽しかったですし、それは絶対伝わると思います。また、ロケ場所の美しさやセットの世界観もいざなってくれたので演じる側としてはすごく助かりました。サスペンスの中にもコメディーの要素があって、それを分かっているスタッフ・キャストの皆さんが作り上げている作品、絶対に面白いと思います。是非ご覧くださいね!」

【市原隼人 インタビュー】

Q.今回の出演のお話が来た時の率直な感想は?

「三谷さんの作品に出演させていただくのは初めてだったので、率直にうれしかったです。直接お会いしたことはなかったのですが、舞台や映画やドラマで演じる上で、いつも(存在を)感じている方だったので、わくわくしました。イギリスのミステリーの女王と言われるアガサ・クリスティーの作品の世界観に入れるということもうれしかったです」

Q.台本を読まれての感想。

「今回の三谷さんの脚本は、普段、人に見られたくない感情や繊細な影の部分を書かれているのですが、セリフが自然と体になじみ、気がつくと作品全体のテンポに乗せられ、読んでいくうちにどんどんスピードが上がっていく脚本から、すぐにその世界観に入り込むことができ感激しております」

Q.今回の役柄を演じるにあたって。

「そもそも日本人がアガサ・クリスティーの作品をやるというのはどうなのかな?と初めは思ったんですけれども、日本に武士がいたように、イギリスにも騎士がいて。おのずと主君に仕える精神、家族に対する思いは似ているところがあると思うんです。そう置き換え、その主君が母親であり、血のつながりを大切にしながらも“母親に見せていかなくてはいけない姿”というものを自分の中で使い分けることに注意しました。また、主水は母親の支配下にいる、外の世界を知らない人間で、どこかぎこちない部分があると思いますので、常に自然体ではない影のある男という人格を魅(み)せたいと思いました。母親が囲む陣地の中から出るべきか・・・己との葛藤やさまざまな環境での心の逡巡(しゅんじゅん)、繊細な感情からくる動きも意識しました」

Q.実際に演じられての感想。

「主水は、本当は殻を破って新たな自分の人生を切り開きたいけれども、その勇気が持てない。今、なかなか自分を出し切れない現代の人とも似ている気がしましたし、自分の心も投影しながら演じました」

Q.撮影現場はいかがでしたか?

「僕はもう夢の中にいるみたいに楽しくて(笑)。萬斎さんとは『陰陽師Ⅱ』(2003年)で、鈴木京香さんとはデビューして間もない頃にご一緒させていただき、また、改めてこうして時を経てご一緒させていただくと、照れくさいような、はがゆいような…実際、すごくうれしかったです。“役者の醍醐味とは、また違う役でこうしてお会いすることなんだな”と感じさせていただきました。そして『蒲田行進曲』(1982年)は、僕が一番好きな映画といっても過言ではない映画なので、その松坂さんの息子役を演じることができたことも、すごくうれしく舞いあがる思いでした。萬斎さんが創りあげる勝呂は、これはもう萬斎さんにしかできない、唯一無二の、お芝居というか“表現”で、同じ時間を過ごさせていただき、とても勉強になりました。実際の撮影は、緊張感のあるシーンが続いたのですが、その半面、カットがかかるとみんなで“こう演出しようか?”とか“こういう人間性や関係性にしていこうか?”など包み隠さず、壁を作らずに一緒に制作していける現場で、すごく居心地がよかったです。熊野古道でのロケもとても気持ちがよくて。我々が住む日本にまだこんなに素晴らしい所が残っているんだなと。ご覧いただく視聴者の皆様にもいろいろな日本のわびさび、古い伝統を残していく場所があるということを感じていただきたいです」

Q.視聴者の皆様へメッセージをお願いします。

「年齢や性別を選ばず、純粋に楽しめるエンターテインメントです。是非皆様にもいろいろ推理や意見を交わしながら見ていただくことで、人と人との絆が、また深まることを願っております」

【あらすじ】

「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだっ」。名探偵・勝呂武尊(野村萬斎)は休暇で訪れていた熊野古道のホテルで、その場に似つかわしくない物騒な言葉を耳にする。事件はこの時、すでに動き始めていた…。

翌日、朝食をとるためにホテルのラウンジに向かうと、そこで医学書を読んでいた医師の沙羅絹子(比嘉愛未)の姿を目にし、声をかける。沙羅は勝呂のことを新聞で見て知っていたため、二人はすぐに打ち解ける。そこに、本堂家の夫人(松坂慶子)、次男の主水(市原隼人)、長女の鏡子(堀田真由)、次女の絢奈(原菜乃華)がやってくる。どこか異様な雰囲気をかもしだす夫人は、やってくるなりホテルのスタッフをどなりつけ、子供たちにはあれこれと命令し始める。さらに遅れて、長男の礼一郎(山本耕史)と妻の凪子(シルビア・グラブ)もやってくる。夫人の言動は、まるで一家の独裁者のようで、子供たちはみな完全に彼女の支配下に置かれていた。その風変りな家族の様子に、勝呂はあっけにとられてしまう。一家と古くからのつきあいがあるという男・十文字幸太(坪倉由幸)によると、主である本堂氏が、家族が一生遊んで暮らしていけるほどの十分なお金を残して死んだため、本堂家は家族全員で日本中を旅しているのだという。

沙羅から誘われて本宮大社を訪れ、散策をしていた勝呂は背後から声をかけられる。振り返ると、婦人代議士・上杉穂波(鈴木京香)と編集者の飛鳥ハナ(長野里美)だった。穂波は、自伝の執筆のために熊野を訪れたというが、どうやら勝呂とは旧知の仲らしい。穂波の前では今まで見せたこともないような顔を見せる勝呂。

その二日後、貸し切りバスで古道散策ツアーに向かった本堂一家と勝呂、沙羅、穂波、飛鳥。霊峰と言われる熊野には神秘的な山道が多く、景色もどこかミステリアスだ。そして、昔から天狗(てんぐ)の目撃談も後を絶たない。各人が、思い思いの場所に分かれて時を過ごす一行。そんな中、参道沿いのベンチで休んでいたはずの本堂夫人が、遺体となって発見される。地元の警察署長・川張大作(阿南健治)に事件解決を要請された勝呂は、早速捜査を始める。夫人は普段から心臓が弱かったというのだが、勝呂は、その右腕に注射針の跡を発見する。病死なのか?誰かに殺されたのか?勝呂は、ホテルに到着した晩に、偶然耳にした言葉をふと、思い出す。「分からないのか、こうなったらもう殺すしかないんだっ」。あの声は一体誰だったのか?夫人の死と関係があるのだろうか?ぎくしゃくしていた家族の誰にも動機があり、全員に殺害するチャンスがあった。名探偵・勝呂史上、最もややこしい事件の推理が、今、始まろうとしていた。

【番組概要】

スペシャルドラマ 土曜プレミアム『死との約束』

<放送日時>

3月6日(土)午後9時〜放送

<出演>

野村萬斎/松坂慶子、山本耕史、シルビア・グラブ、市原隼人、堀田真由、原 菜乃華/比嘉愛未、坪倉由幸(我が家)/長野里美、阿南健治/鈴木京香 他

<原作>

アガサ・クリスティー『死との約束』

<脚本>

三谷幸喜

<スタッフ>

プロデューサー:渡辺恒也、髙丸雅隆(共同テレビ)

演出:城宝秀則(共同テレビ)

制作協力:共同テレビ

制作著作:フジテレビ

<オフィシャルサイト>

https://www.fujitv.co.jp//yakusoku/

<公式Twitter>

https://twitter.com/shitonoyakusoku