熊本県あさぎり町で7月、同町の女性(27)を刃物で刺すなどして強盗殺人未遂容疑で逮捕された自称住所不定、無職グエン・ゴツク・ズアン容疑者(23)=ベトナム国籍=が犯行当日、人吉市から熊本空港に行った後、福岡市に入ったことが3日、捜査関係者への取材で分かった。県警は、熊本空港からはベトナムに帰国できないと知り、福岡空港へ向かったとみている。

 捜査関係者によると、同容疑者は7月15日朝、くま川鉄道で犯行現場に近いあさぎり駅から終点の人吉温泉駅へ移動。人吉市内でタクシーに乗り、熊本空港へ到着した。

 しかし、同空港にベトナム便がないことを知ると、JR豊肥線で肥後大津駅から熊本駅へ向かい、同駅から九州新幹線を使って福岡市に入ったという。

 同容疑者は翌日の16日朝、福岡空港で県警捜査員に見つかった。目撃証言などによると、片言の日本語で切符の買い方などを尋ねていた。また、県警は供述に基づき、あさぎり町の犯行現場近くの草むらから血の付いたナイフを発見した。グエン容疑者は7月15日午前2時ごろ、球磨川沿いの同町の町道で自転車と一緒に倒れ、車で通り掛かった女性が声を掛けた際に襲い、スマートフォンを奪った疑い。「女性を刺した。金目的だった」と容疑を認めており、熊本地検は4日にも強盗殺人未遂罪で起訴する方針。