長崎への原爆投下から72年目の9日、天草郡市原爆死没者追悼式が苓北町総合センターであり、参列者らが核兵器の廃絶と平和な世界の実現を祈願した。

 県原爆被害者団体協議会などが、1995年から毎年夏に開いてきた「県原爆死没者追悼慰霊式典」は、高齢化に伴う会員減少などから今年は中止。同町での追悼式が県内唯一の開催となった。

 天草郡市原爆被害者の会(毛利清己会長)も高齢化が進んだが、昨年から天草2市1町と実行委を組織し主催。今回は天草在住の被爆者や遺族ら約150人が参列。会場の祭壇には、昨年7月〜今年6月に亡くなった12人を含む541人が祭られた。

 式では毛利会長が、「原爆の悲惨さを後世に語り継ぐのが私たちの責務。世界平和の実現に向け今後も努力を続ける」と追悼の言葉を述べた。

 苓北中3年の吉田実花さんと都呂々小6年の田脇真里衣さん、鶴田千夏さんが平和の誓いを朗読した後、参列者一人一人が祭壇に白菊を献花。原爆投下時刻の11時2分に合わせて全員で黙とうし、犠牲者の霊を慰めた。
(飯村直亮)